佐野日大、初の決勝へ 元Jリーガーが臨時指導
「サッカー・全国高校選手権・準決勝、佐野日大-前橋育英」(7日、埼玉スタジアム)
初の4強入りを果たした佐野日大(栃木)は6日、東京都内で約2時間練習し、OBで元FC東京の小林成光さん(38)が臨時指導した。隣県の前橋育英(群馬)とのライバル対決、「北関東ダービー」を前に、元Jリーガーから強力な援護射撃を受けた。
佐野日大に強力な元Jリーガー助っ人が駆け付けた。FC東京や鳥栖でプレーした同校OBの小林さんが練習に急きょ参加。前橋育英対策の練習では、左MFに入って指示を出した。北関東ダービーを前に強力な援軍を得た。
小林さんは昨年度から同校で不定期で指導するようになったという。1トップを務めるFW野沢陸(3年)には準々決勝前にポストプレーのコツを伝授した。今季、ボランチからFWに転向した野沢は「基本を教えてもらって、駒大高戦ではポストプレーの勝率がだいぶ上がった」と感謝した。
超守備的な5バックで同校初の4強入り。栃木県勢が優勝すれば、1950年度(第29回)の宇都宮以来となる。日本一の前に立ちはだかるのは、2014年度(第93回)準優勝の前橋育英。96年度(第75回)大会に出場した小林さんは「僕らのころは(前橋育英が)まだ強豪という感じではなかった。よく練習試合もしたし、ライバル心はありましたね。後輩には勝ってほしいです」と健闘を祈った。
北関東の隣県対決。準々決勝・駒大高戦の後半ロスタイムに決勝点を挙げたFW長崎達也(3年)は「中学時代に(栃木)県選抜で一緒にやった選手もいるし、後輩もいる」と話せば、FW野沢も「(群馬には)絶対に負けたくないですね」と意気込む。独特なCKに加え、トリックプレーで秘策も用意。佐野日大が関東ダービーを制す準備を整えた。