なでしこリーグのＩＮＡＣ神戸が２６日、神戸市内で始動し、新加入選手および新体制発表会見を行った。今季の背番号も発表され、３年目のＭＦ杉田妃和（ひな＝１９）が背番号８を背負うことが決まった。

　ＩＮＡＣ神戸の背番号８は元女子日本代表ＭＦ澤穂希さん（３８）が１１年に入団して以来１５年に現役を引退するまでつけた背番号。昨季は空き番号となっていた。２、３日前に松田岳夫監督（５５）から伝えられたという杉田は「澤さんの番号を自分がつけるのかとすごく驚いた。去年の自分のままじゃダメ。もっと大きくならないといけない」と素直な心境を明かした。

　就任３年目を迎えた松田監督は「８番はチームとして大事な番号。新しくチームが進化する中で空き番号にはできない。妃和はゴールに関わる選手。期待を込めてというのが一番大きい」と８番を託した理由を説明。その上で「レギュラーが約束されたわけではない。８番の重みを背負いながらやってほしい。特別意識してほしくないが、ただの背番号とも思ってほしくない」とエールを送った。澤さんに「（荷が）重すぎなるかな」とメールで連絡したところ、「そんなことはない。頑張ってほしい」と返信があったという。

　杉田は日本が優勝した１４年Ｕ－１７女子Ｗ杯と３位に入った１６年Ｕ－２０女子Ｗ杯で大会ＭＶＰに輝いた期待の若手。昨季のなでしこリーグ新人賞も受賞している。澤さんについて「サッカーでは常に１００％で手を抜かなかったが、サッカー以外では優しくてメリハリがついていた。そういう選手に近付けたらいいなと思う」。偉大な背番号を受け継ぐことになり「背番号について考えなくもないけど、８番だからと硬くなってしまうとマイナス。自分らしくできれば」と初々しく抱負を語った。