【一問一答】インテル長友「監督が“俺を使わない”というのは本当にないんですよね」
「イタリアリーグ、インテル・ミラノ3-0ペスカラ」(28日、ミラノ)
サッカーセリエA第22節インテル・ミラノ対ペスカラが28日夜(日本時間29日早朝)、ミラノのサン・シーロ・スタジアムで行われ、インテルの日本代表DF長友佑都(30)がフル出場した。3-0で7連勝を飾ったインテルは暫定4位に浮上。タレント平愛梨との入籍記念日に二重の喜びとなった。以下、試合後の長友との一問一答。
◇ ◇
-チームは7連勝。個人としては12月21日(ラツィオ戦)以来の公式戦出場となった。どうだったか。
「アンサルディが退場になり、僕かサントンが出るというところだったんですけど、しっかりと練習もできてましたし、今日は入ったらチームとの練習は続けていたんでそこだけは崩さないように、という気持ちでした」
-守備面では相手の9番(MFカスタノス)をマークすることが多かった。うまくいったか。
「まぁ失点0に抑えましたし、そこまで危険なシーンというのは多くは作らせなかったと思う。全体としてはよかったんじゃないかな」
-前半、高い位置でつかまえるというのが目立っていた。
「そうですね、あまり後ろで余るという守備は監督が好きじゃないので、後ろが2対1という状況を作れているんであれば、サイドバックはどんどん前に上がって行けという、相手を抑えにいっていいという監督なんで、そういう戦術です」
-前半36分ぐらいに、長友選手のプレスがボールをこぼしてジョアオ・マリオに渡った。
「ああいうプレスを監督は求めていますし、監督は高い位置でどんどん行ける時は行っていいということを求められているので、いいプレスからチャンスを作れたと思います」。
-ゴールが欲しかったのでは。
「もう“決めてくれ”という感じで思ってましたけれどね。ただ、まあまあ3対0でいい形で勝てたんでよかったです」
-前節のパレルモ戦の話だが、アップをしてギリギリのところで長友選手ではなくサントン(出場)となった。どういう形で止められたのか。
「どういう形というか、最後ファープレイを高い選手を入れてきていたんで、あそこは僕じゃないなと僕自身も普通にわかっていました。サントンとかセンターバックの高い選手を入れるんだろうな、と思っていましたけど」
-チームが連勝する中で、12月11日以来フル出場する機会がなかった。複雑な心境はなかったか。どういうふうにモチベーションを保ったのか。
「いやもう、正直モチベーションも何も変わらなくて。(試合に)出ている時も出てない時も変わらなくてね。いいトレーニングがずっとできていたから。いろんな経験をこのサッカー人生でさせてもらっているから、そんな(試合に)出れないとか、そういいったところはブレなくはなってますよね、全く」
-7連勝で無失点とチームの空気もいいのではないか。長友選手自身は今後、どのように試合に出られるようにしていくつもりか。対策は。
「それがわかればいいんですけれどね、答えがわかれば。ただね、それがわかんないままただトレーニングをやり続けるということもやってきたし、これからもやっていかなければならないんで。それは自分自身がどこにいようと、どこのチームにいようとそれは変わらずに、僕のサッカー人生はやり続けるんだろうな、と思います」
-ピオリ監督とは話しているのか。信頼関係はできているか。
「監督は、素晴らしい監督ですよ。何の疑問もないですね。自分自身が出れないというのは、完全に自分の実力なんでね。それを監督が“俺を使わない”というのは本当にないんですよね。それくらいいい監督が来たんでね」
-アップで出る準備をしていたパラシオが結局、3人目の交代枠で出ないことになった時、ピオリ監督が彼の肩をたたいていた。フォローがすごくできている人とみた。
「相当すごいいい監督だと思います。(試合に)出てない選手の(モチベーションを)保てているんですよ。だからああやって試合途中に出た選手も活躍したり点を取ったりしていますよね。監督のメンタルコントロールは抜群だと思いますけれど。だから試合に出てない選手も文句言ったりとかそういう選手一人もいないですもんね。これが本当のチームだなというのを感じていますよ」
-質問がかぶるが、現在右サイドバックがダンブロージョがほぼ固定された形になっている。左は長友選手のライバルがアンサルディとサントンになるだろう。二人に比べて自分の方がここが優れているというのはあるか。
「うーん難しいな、それは」
-逆にこういうところを伸ばしたいというのは?比較でなくて。課題は。
「課題はですね、ありすぎて…ここで言い始めると一日かかるくらいあるのでね。ちょっとすいません、ここでひとつっていうのは言えないです。その上僕にはやるべきことが多すぎますよ」
-欧州チャンピオンズリーグを狙える順位に浮上している。次はイタリア杯のラツィオ、そして次節はユベントスと強豪相手続く。どのように続けていきたいか。
「どのように?今とにかくいい状態なんで、これを…雰囲気を保ちながらいい練習をしていく、その積み重ねだけだと思います」
-日本時間で29日になった。公私ともどもにおめでたい日となった。おめでとうございます。
「ありがとうございます」
-この勝利を誰に捧げたいか。
「(苦笑)いやいやもう、(誰にという個人名を)聞きたいだけですよね?それはもう、独身最後の試合に勝利できたんでとにかくそれがうれしいのと、これから守るべき人が増えて家族ができるので、よりいっそう頑張らないといけないなと思います」