久保鮮烈デビュー弾 いきなりの先発起用に応えFK決めた

 「ベルギー1部リーグ、ヘント2-0クラブ・ブリュージュ」(29日、ヘント)

 ヘントの久保裕也(23)はホームのクラブ・ブリュージュ戦に先発し、後半8分に直接FKで先制ゴールを挙げた。ヤングボーイズ(スイス1部)から加入後の初戦だった。久保は試合終盤に退き、チームは2-0で勝った。

 加入記者会見から3日、いきなり先発に抜てきされたヘントの久保が鮮烈なゴールで地元サポーターの心をつかんだ。名刺代わりの一発。「勝利のために、できる限りのプレーを全力でしたい」との意気込みをさっそく形にしてみせた。

 後半8分、ゴール斜め左約20メートルからの直接FKだった。右足の一撃が左上隅へと吸い込まれ、先制点に。バンハーゼブルック監督も「最初の試合だし、ちょっと早すぎやしないか」と思ったそうだが、いつもならFKを蹴る選手が負傷や病気で欠場していた。同監督が「やるか?」と確認したところ、久保は「オッケー」と即答したという。

 チーム内での信頼がなければ、なかなかFKは任せられない。合流して間もない久保に蹴らせただけでも、周囲の期待度の高さがうかがえる。指揮官は「素晴らしいデビューだ。彼を獲得できたことを喜んでいるよ」と日本人ストライカーの活躍を手放しでたたえた。

 スイスで3シーズン半を過ごし、次のステップとして選んだのがベルギーだった。日本代表定着を目指す23歳のFWは「このチームでプレーすれば伸びる可能性はすごくある」と意気込む新たな挑戦で最高のスタートを切った。

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