清武実戦デビューをカズ絶賛 「一瞬でディフェンス崩す」ノーゴールも高い技術披露
J1C大阪は8日、キャンプ地の宮崎市・国際海浜エントランスプラザでJ2横浜FCと練習試合(45分×4本)を行い、2-1で勝利した。スペイン1部リーグ、セビリアから4年半ぶりに復帰した日本代表MF清武弘嗣(27)は主力組が出場した3本目から“実戦デビュー”。移籍初ゴールこそお預けとなったが、質の高いプレーを随所に見せ、対戦したFW三浦知良(49)も「世界レベルの選手がJリーグに加わるのは素晴らしいこと」と絶賛した。
桜色のユニホームに身を包んだ清武が緑のピッチでひときわ映えた。主力組として4-4-2の左MFで出場した背番号46はゴールやアシストこそなかったが、欧州挑戦で培った質の高い技術を随所に披露。上々の実戦デビューを終え「やっと少しセレッソの一員になれたかな」と短い言葉に実感を込めた。
3本目の9分には清武を起点に流れるような連係が生まれた。FW杉本がつないで最後はFW柿谷がシュート。得点には至らなかったが、対戦相手のカズも「一瞬でディフェンスを崩す連係は素晴らしいものがあった。サポーターを引きつける魅力ある選手」と手放しでたたえた。
4本目の16分に交代で退くまで61分間プレー。DF松田のクロスからボレーを放つなど積極的にゴールも狙った。4本目に4-5-1へ布陣変更し、清武をトップ下に据えた尹晶煥(ユン・ジョンファン)監督は「どのポジションでもやれる選手。ほかの選手とは能力の差が確かにあった」と実力を認めた。視察した日本代表の手倉森コーチは、テンポを生み出す清武のワンタッチプレーに「あれが日本人のやりたいことかもしれない」と目を細めた。
中盤から前線には12年ロンドン五輪に出場した清武、山口、杉本に加え、同世代の柿谷、水沼が顔をそろえた。次戦は11日の福岡戦に出場予定。25日の開幕・磐田戦(ヤンマー)まで2週間余りと時間は限られているが、同世代が並んだことで清武の適応を早める一助となるかもしれない。