J2長崎 経営危機に負けず4発大勝 先制弾の島田「僕らはピッチで戦う」
「明治安田生命J2、長崎4-0群馬」(26日、トランスコスモススタジアム長崎)
不振の経営面とは対照的な快勝だ。先発に9人並んだ新加入組のゴールラッシュで、長崎がホームではクラブ史上最多の4得点。「内容より結果が重視される開幕戦で目的を達成できた」と高木琢也監督はうなずいた。
口火を切ったのは島田だ。前半29分に右サイドで得たFK。ゴール前に放り込む予定だったが、水気を含んだ芝の影響で球足が速くなっていたため低い弾道のシュートに切り替えた。「相手のGK(牲川)がデビュー戦なので」。とっさの判断が奏功した。前半ロスタイムにはゴール前で相手がクリアし損ねた球をスペイン出身FWファンマが押し込み、後半も相手DF陣のミスを突いた。
クラブは昨年度決算が1億2000万円の赤字になる見通しで、荒木健治会長は試合前に「存続のために最大点の努力をする所存です」とサポーターに謝罪した。厳しい経営は続くが、高木監督は「会社で起きていることに吸収されてはいけない」とチームを鼓舞する。島田も「僕らはピッチで戦う。サポーターと一つになれば乗り越えられる」と前を向いた。積み重ねていくチームの白星が希望の光となる。