仙台勝ちたかった…いろいろな思い背負い戦う選手に硬さも
「明治安田生命J1、仙台0-2神戸」(11日、ユアテックスタジアム仙台)
復興応援試合として仙台で開催された仙台と神戸の全勝対決は神戸が2-0で勝利し、チーム初の開幕3連勝で首位に立った。
いつもと違う空気が、漂っていた。特別なテーマのある戦いだった。あれから6度目の3・11。ともに震災の痛みを知るチーム同士の戦い。勝ちたかった試合だった。仙台は相手を上回る13本のシュートを放つも、ゴールネットを揺らすことはなかった。
渡辺監督は「もう少し選手をのびのびとプレーさせてあげればよかった。特に前半は硬さがあった。選手もいろいろな思いを背負っていた」と話した。
前半から好機は何度もあったが、決定機に枠を大きく外すシーンも目立った。「3・11にゲームが行われる。その日程が決まってから、この日のゲームの重さとか、持つ意味の大きさを理解して、準備をしてきた」と、指揮官はこの日にかけてきた思いを語った。
6年前当時も仙台で主力だったMF梁勇基は「勝ちたい試合だったけど結果がすべて」とがっかり。それでも「勝つ試合を1試合でも多く見せたいと思う」と被災地への変わらぬ思いを口にした。