ハリル監督、長谷部で動いた!新布陣「4-3-3」でUAEに雪辱だ
「W杯アジア最終予選、UAE-日本」(23日、アルアイン)
W杯ロシア大会アジア最終予選で日本は23日(日本時間24日午前0時半、アルアイン)、UAEと対戦する。バヒド・ハリルホジッチ監督(64)は22日、練習前に行われた公式会見で「勝つためにここに来ました」と意気込んだ。代表関係者によれば、昨年9月にホームで苦杯をなめた相手へのリベンジに向け、指揮官は「4-3-3」の“新布陣”を用意。海外組を含めたフルメンバーでは初となる布陣だが、勝負手を打って敵地の勝利をつかみ取る。
6大会連続のW杯出場に向け、日本代表の運命を分ける一戦で、ハリルホジッチ監督が勝負に出る。代表関係者によると、21日に非公開で行われた練習では守備的MF1人の前に、攻撃的MFを2人配置する「4-3-3」システムがテストされた。アンカーと呼ばれる守備的MFには山口、インサイドハーフと呼ばれる攻撃的MFには今野と香川が主力組に入ったという。
15年3月の就任以降、ハリルジャパンの全23戦で、中盤のMFを逆三角形に配置する4-3-3を運用したのはわずかに2度。それも、国内組だけで臨んだ15年8月の東アジア杯の北朝鮮戦と同韓国戦のみ。欧州組を含めたフルメンバーでは、実戦で試したことのない布陣だ。
だが、指揮官にとっては“温めていた”策でもある。1-2で敗れた前回対戦を「思い出すと熱が39度くらいまであがる」と語るなど、リベンジに燃えていたハリル。3月に入って、帰省先のフランスから再来日した際にも「次の試合(UAE戦)に向けてずっと仕事をしていた。アイデアは頭の中にある」と語っていた。狙いは、攻撃時の人数を増やすことと、守備にも定評があるMF今野に相手の司令塔で攻撃の起点となるO・アブドゥルラフマンを封じこませることだ。
大黒柱でもあるMF長谷部の離脱など、アクシデントにも見舞われたUAE遠征。「長谷部の不在はわれわれにとって不利に働くと思うが、仲間が全員で彼の穴を埋めようとしている。強い気持ちと、勇気と野心を持って(試合に向けて)準備をしていく。勝つためにここに来た」。勝負手で、勝ち点3をもぎ取る。