ハリル監督“奇策”第2弾!ボランチに酒井高 今野負傷離脱で白羽の矢
「W杯アジア最終予選、日本-タイ」(28日、埼玉スタジアム2002)
W杯アジア最終予選のタイ戦に向けてさいたま市内で合宿中のサッカー日本代表は26日、冒頭15分間をのぞいた非公開練習で戦術を確認した。バヒド・ハリルホジッチ監督(64)がDF酒井高徳(26)=ハンブルガーSV=を主力組のボランチに据える布陣をテストしたことが判明。さらにシステムもUAE戦で使用した攻撃的MFを2人配置する4-3-3から、従来通りのダブルボランチを置くシステムに戻す見込みだ。
冷たい雨が降りしきる中、ハリルホジッチ監督は次なる“奇策”を用意していた。関係者によると、非公開で行われた紅白戦では、主力組のボランチをDF酒井高が務めたという。実際にタイ戦で運用されれば、MF今野を攻撃的MFに配置する布陣で勝利をつかみ取ったUAE戦に続く奇策の第2弾となる。
日本代表としては左右両サイドのDFとして、ここまで32試合に出場してきた酒井高だが、所属先のハンブルガーSVでは現在ボランチとしてプレー。UAE戦までにMF長谷部が、同戦後にはMF今野、高萩とボランチをこなせる選手が次々と負傷離脱したこともあり、酒井高に白羽の矢が立った形だ。
酒井高自身も、昨年11月の代表合宿時には「代表では、ボランチでプレーするイメージはないですね」と苦笑いしていた。だが、ボランチの厳しい台所事情が際立つタイ戦に向けて、25日の練習後には「必要とされたら(ボランチとして)準備をしたい。やれと言われたら、(準備が)できる時間でやるしかない」と話していた。
酒井高以外にも、この日はメンバー発表会見時に「後ろからプレーを加速させるということをやっている」と評価したMF倉田をボランチに置く布陣もテスト。最善手を見極め、3月ラウンドの連勝を決める。