26年W杯、アジア枠4・5から8に アジアマネー狙って大甘増枠!?

 国際サッカー連盟(FIFA)は3月30日、出場枠が現行の32から48に拡大される26年W杯の大陸別割り当て案を発表し、現行で4・5のアジアは大幅増の8となった。インファンティノ会長と6人の各大陸連盟会長が決めた。アフリカは5から9、北中米カリブ海は3・5から6、南米は4・5から6、オセアニアは0・5から1、欧州は13から16に増えた。5月9日の理事会(バーレーン)に諮るが、増数の少ない欧州や南米から強い反発はなく、満場一致で承認されそうだ。

 増枠案が正式決定すればW杯出場のハードルは格段に低くなる。特に倍増に近い大幅拡大となるアジア、アフリカ、北中米カリブ海は多大な恩恵を受ける。欧州を除く5連盟の6チームで残りの2枠を争うプレーオフの結果次第では、アジア9位にまでW杯の舞台に立つ可能性が広がる。

 26年大会の予選方式は未定だが、現行方式に照らすとアジア最終予選A、B組で5位に沈む中国(勝ち点5)やイラク(勝ち点4)も望みがつながる。

 最新のFIFAランキングでアジア勢は48位以内にイラン(33位)、韓国(40位)の2チームしか入っていない(アフリカ9、北中米カリブ海3)。5大会連続で本大会に出場している日本も51位と圏外。14年ブラジルW杯でアジア勢4チームが9敗3分けと1勝もできず1次リーグ敗退に終わった惨状を考えると、アジア優遇が顕著と言える。

 破格の増枠となった背景にはFIFAの思惑が見え隠れする。昨年中国の不動産会社「大連万達グループ」が中国企業として初めて、協賛社の最高ランクである「FIFAパートナー」となったように、アジアマネーを積極的に取り込みたい狙いが透ける。

 AP通信は欧州サッカー連盟(UEFA)チェフェリン会長の「(増枠は)フェアだ」との談話を伝えたが、W杯の門戸を広げることで明らかにレベルが劣るチームにまで出場権が行き渡ることになり、世界最高峰の大会という権威が揺らぎかねない。

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