FC東京・大久保嘉が移籍後初の2発!スタイル変え、走行距離アップ
「明治安田生命J1、仙台0-2FC東京」(7日、ユアテックスタジアム仙台)
FC東京は敵地で仙台と対戦し、2-0で勝利した。前半21分にFW大久保嘉人(34)が先制点を挙げると、後半12分にも大久保嘉が加点。FC東京加入後では初の複数得点を記録し、チームを3連勝に導いた。鳥栖は横浜Mを1-0で破った。横浜Mは3連敗。甲府-磐田は0-0で引き分けた。
これが最強ストライカーの嗅覚か。前半21分、DF太田の左CKがこぼれ球となると、大久保嘉は「ふかさないように意識をした」と右足ボレーで先制弾。さらに後半12分、太田のFKを相手GKがはじいた瞬間を見逃さずにゴール。移籍後初のマルチ得点で自身の持つJ1通算最多得点記録を175点に更新。存在感を放った。
34歳にして、新たな一面を見せている。4月22日・新潟戦と同30日・広島戦では、チーム内でスプリント(時速24キロ以上)回数のトップを記録。ゴール前でどっしりと構え、得点を量産した川崎時代とは異なり、守備的なFC東京の戦術に合わせ、走行距離も増やした。自身は流動的な攻撃サッカーを標ぼうしているだけに、スタイルの変化は「苦しいよ。けどやるしかないから」。前線からの積極的な守備もキッチリとこなし、足がつっても走り続けた。
疲労を考慮され、広島戦から数日間は別メニュー調整だったが、体に“ムチ”を入れるため、試合2日前の全体練習後、スプリント走の個人練習を志願。その献身性は「守備でもかなり戦ってくれて、その背中を見ていると僕らもついて行きたくなる」(太田)とチームを引っ張る原動力となっている。
理想を追う一方で、結果を出し続ける-。大久保嘉が真のプロフェッショナルぶりを見せつけた。