日本代表GK川島が帰国 W杯最終予選に「しっかりと準備したい」

 サッカーのフランス1部・メッス所属の日本代表GK川島永嗣が26日、成田空港着の航空機で帰国。開幕前に第3GKとして加入してから、シーズン終盤には正GKの座をつかんだ34歳が、激動のシーズンを振り返った。

 「今年は、やはり自分のキャリアの中でも特別なシーズンで、一言では…。試合に出られるようになった良かった、というだけではなかった。自分がここまで色んなものを我慢して、犠牲にしてきたものの、芽が出たのかなと思う」。初の仏リーグ挑戦となったシーズンを、川島はこう表現した。

 昨年8月、メッスに加入。だが、クラブの公式サイトには「第3GKを務める」と記されるなど、苦しいスタートとなった。リザーブリーグでも出場機会を得られない時期もあり、日本代表からも外れた。それでも「この挑戦を判断したのは自分。信じてやるしかないと思っていた」。腐ることはない。黙々とひたむきに日常と向き合い、徐々に信頼を勝ち得ていった。

 4月18日のリーグ、パリSGで初出場の機会をつかむと、同29日のナンシー戦から守護神に定着。14日のトゥールーズ戦ではPKストップを含めたビッグセーブを連発。この節のリーグアンベスト11にも輝いた。ハリルホジッチ監督も「強調しておかないといけないのは、永嗣のパフォーマンスと行動、態度の素晴らしさだ」と評価をした。

 だが、そんな代表指揮官の言葉にも「褒めてもらえるのはうれしいが、自分はまだ何かを成し遂げたわけではない。謙虚にやっていきたい」と気の緩みは見せない。6月13日にテヘランでのW杯最終予選・イラク戦に向けても「シーズンが終わったという気持ちでは帰ってきていない。フィジカルもメンタルもしっかりと準備したい」と話していた。

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