本田圭佑、日本への移籍を否定「僕がいなくても頑張っている選手いる」
W杯アジア最終予選イラク戦(13日、テヘラン)に向けて合宿中のサッカー日本代表が1日、千葉県内で練習を行った。午後からACミランを退団するFW本田圭佑(30)が練習に合流したが、ランニング中心の別メニューだった。練習後、報道陣に口を開き、注目されている移籍先の選択肢として、日本の可能性を否定した。
報道陣の質問に「正直に言うと日本という選択肢は考えていないです。(これからも)ないですね」と少しすまなさそうに答えた本田。「悪くとらないでくださいね」とした上で、「日本には僕がいなくても、いっぱい頑張っている選手もいるし、僕がいなくてもたくさん日本人がいる」と理由を挙げた。
オランダ・VVVフェンロへの移籍から9年半。海外で挑戦し続ける生き様を「海外の2メートルの男とケンカしたい日本人だっているわけです。そういうところに刺激を求めていくヤツも何人かは日本人としていないといけない」と“巨人とのケンカ”で表現。「我々の(ような人間の)役割分担も職種に関わらずある、ということです」と海外にこだわる意義を語った。
移籍先を選ぶ基準も明かした。「試合に出ることを優先して移籍をしたことは過去にない」と断言し、「自分が面白い、成長できる、刺激的なところに挑戦心を持って行きたいので、そこ(出場機会)はトッププライオリティー(最優先事項)ではない」とあくまで、行きたいクラブであるかどうかを重視した。
ACミランに移籍する前、13年のコンフェデ杯の際に「僕は環境先行型の人間」と語っていたように、クラブやリーグの格に自身がくらいつくことで成長できる、という考えを持っていた。現在は「話すと長くなるんですけど、そこは少し自分のミランの3年半を経て、ミランに移籍する前と今、移籍(先)を選ぼうとしているのと、考え方は当然、変わってきています。ひと言で言うと、格にはこだわっていない」と変化も生じている。
「常に未開の地が好きですし、自分を知らないエリアに置くのが好き」とも語り、日本以外のあらゆる可能性を否定しなかった本田。米国や中国も考えているのか、という質問にも「基本的にはオープンマインドですよ。実際に皆さんもご存じだと思いますけど、しっかり検討しましたし」と門前払いする対象ではないようだった。ただ、移籍先が決定していないことから「納得いくクラブからオファーは来ていないですから」と話していた。