第3の男・昌子が下克上 C・ロナ抑えた神守備を再び! 森重いぬ間に成り上がる
「サッカー・国際親善試合、日本-シリア」(7日、味の素スタジアム)
7日の親善試合・シリア戦に臨むサッカー日本代表は6日、試合会場の味の素スタジアムで冒頭15分間をのぞく非公開練習で調整。公式会見でバヒド・ハリルホジッチ監督(65)は13日のW杯アジア最終予選・イラク戦を見据え、シリア戦を「6日後の試合に向けた準備のテストマッチ」と改めて位置付けた。関係者によればDF昌子源(24)=鹿島=の先発起用が濃厚という。W杯出場王手がかかるイラク戦に向け、若きセンターバックはチャンスをつかめるか。
“仮想・イラク”となるシリア戦を前に、昌子は平常心だった。「変わったことをする必要はない。変なアピールではなく、Jリーグでしているプレーをすれば良い」。24歳の若きセンターバックは落ち着いていた。
国際Aマッチの出場経験は2試合と少ないが、地に足がついている。昨年末、クラブW杯でレアルマドリードと対戦。Cロナウドへの守備で世界から注目も浴びた。「間違いなく自信になった大会」と語る一方で「でも、相手は本気ではなかった」。3日の欧州CL決勝。連覇を達成した白い巨人は「オレらとやったレアルではなかった」。だからこそ「もっと真剣勝負ができる舞台に出たい。それがW杯」と話す。
今回の2試合、ハリルホジッチ監督は昌子の台頭を促すマネジメントをしていた。DF吉田とDF森重(FC東京)が不動のレギュラーとして君臨し、連係面は熟成される一方で競争は希薄だった。指揮官がこの日の会見で「若い選手は少し経験がある選手にリスペクトしすぎだ。だから、良い雰囲気をもたらすことができるようなトライもしている」。不調の森重をあえて代表から外してまで、昌子の奮起を促した。
コンビを組むことが確実な吉田は、昌子が代表に初選出された14年から折に触れて助言を送っており「パートナーとして組んだ経験はないが、心配はない」。そして「源はJで良いシーズンを送り、昨年末には世界最高峰のクラブとの対戦も経験した。後は彼が(チャンスを)つかむか、つかまないか」とエールを送った。
J屈指のセンターバックに成長した昌子が、世界へと羽ばたくステップを踏む。