徳島カルリーニョス「優勝してJ1に」 リバウド直伝“左足の魔術”

 J2徳島ヴォルティスで2年目のシーズンを戦うブラジル出身のMFカルリーニョス(34)。左足から繰り出す正確なパスと展開力を武器に、6月8日現在7位と好調のチームをけん引している。かつて所属した名門・サンパウロでは、元ブラジル代表のMFリバウドと一緒にプレー。憧れのスター選手から“魔術”を伝授された司令塔は、徳島でも多くのゴールシーンを生み出している。

 パスをつなぎ、高いボール支配率で相手ゴールに迫る今季の徳島。その攻撃的なサッカーを中盤で操るのが、ブラジル人MFカルリーニョスだ。武器は左足から繰り出す正確なロングフィードと展開力。大胆なサイドチェンジやピンポイントの縦パスで決定的チャンスを作り出す。

 「ボールが来る前にパスを出せる場所があるかどうかを見て、イメージする。ロングパスが通ったときは気持ちいいね」

 誠実な人柄で、チームメートやサポーターから「カルちゃん」の愛称で親しまれる司令塔。そんなカルリーニョスには尊敬してやまない“師匠”がいる。ロナウド、ロナウジーニョらとともに2002年の日韓W杯で優勝し、「左足の魔術師」と呼ばれた元ブラジル代表MFリバウドだ。

 カルリーニョスが母国の名門・サンパウロに所属していた11年に、リバウドが同クラブに移籍してきた。

 「僕はプロになる前からリバウドに憧れていて、リバウドのキックをまねしていた。それを彼に話すと仲良くしてくれて、いろいろ教えてくれるようになったんだ」

 サンパウロではリバウドがトップ下、カルリーニョスがボランチでプレー。付きっきりで“魔術”を伝授され、左足の技術が大幅に向上した。翌12年、カルリーニョスはJ1大宮から期限付き移籍のオファーを受けて来日。リバウドと一緒にプレーしたのは1年間だけだったが、現在も家族ぐるみの交流が続いているという。

 日本で6年目のシーズン。デボラ夫人と6歳の長男・ニコラくんも一緒に徳島で生活していて、ニコラくんはヴォルティスのスクールでサッカーを学んでいる。「将来はブラジル代表になるかもね」。優しいパパの顔をのぞかせた。

 第17節を終え、徳島は7勝6分け4敗で7位。J1昇格プレーオフ進出(3~6位)はもちろん、優勝も狙える好位置だ。カルリーニョスは「ここから先はフィジカル面が重要。夏バテしないようにしたい」と話し、「J1に昇格するだけではなく、優勝してJ1に行きたい」と誓った。その大きな目標を達成するには、左足の“魔術”が欠かせない。

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