本田、メキシコにビックリ電撃移籍 前例なき挑戦…10年間プレーの欧州離れ北中米へ

 サッカー日本代表FW本田圭佑(31)が14日、メキシコの強豪パチューカと移籍加入で合意し、クラブと本人が公式ツイッターなどで明らかにした。昨季限りでイタリア1部リーグ(セリエA)のACミランを退団。移籍先が注目されていたが、10年にわたってプレーした欧州を離れ、中南米で新たなスタートを切ることを決断した。

 周囲にとってはサプライズでも、本田にとっては必然であった。「面白い、成長できる、刺激的なところに挑戦したい」。ACミランとの契約が6月30日に満了した後、新天地の条件をこう語っていたが、すべてに合致したのが、メキシコ1部の強豪パチューカだった。

 この日、自身のインスタグラム、ツイッターで移籍合意を明かした。契約書にサインする動画を投稿し、ツイッターでは「ちょうどメキシコのパチューカと契約しました。ファンの皆さんに早く会いたい」と記した。パチューカの公式ツイッターでは約20秒間の動画で「こんにちは、初めまして。私は本田圭佑です」などとスペイン語で移籍第一声のあいさつ。最後は左手のVサインで締めくくった。

 パチューカはメキシコ中央部イダルゴ州の州都パチューカを本拠地とする1901年創設のメキシコ最古クラブで、国内リーグ優勝6度を誇る名門だ。クラブW杯の常連でもあり、今年も北中米カリブ海王者として、12月にアラブ首長国連邦(UAE)で開催されるクラブW杯出場が決まっている。

 05年には福田健二(現横浜FC強化ダイレクター)がパチューカでプレーしているが、日本選手にとって北中米のクラブはなじみが薄い。近年の日本代表クラスは軒並みドイツ、イタリア、イングランドなど欧州の1部リーグ所属であり、北中米のクラブ所属で代表に選ばれた例はない。その意味でも、今回の移籍は常識にとらわれない本田ならではと言えるだろう。

 伝統的にショートパスを多用し、独特の間合いでシュート、クロスを放つメキシコのサッカーは確かに、本田がこれまでに経験してきたものとは質が違う。自身のプレーの幅を広げ、新たなスタイルを生み出してくれる可能性を十二分に秘めている。

 オランダ、ロシア、イタリアと欧州で10年を過ごしてきた本田は来年のW杯ロシア大会を「集大成」と位置付け、「勝つためには何でもする」と強い決意を示してきた。メキシコで我を磨き、必ずW杯で躍動する-。パチューカの開幕戦は現地時間23日、敵地でのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナル戦。ここから本田圭佑の新たなチャレンジが幕を開ける。

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