神戸ポドルスキ 待望実戦デビューで鮮やかスルーパス!強烈シュートも放つ
「Jリーグ・プレシーズンマッチ、仙台2-2神戸(PK2-4)」(22日、ユアテックスタジアム仙台)
ユアテックスタジアム仙台の20周年を記念した親善試合、仙台-神戸戦が22日、仙台市の同スタジアムで行われ、今夏神戸に加入した元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキ(32)が待望の実戦デビューを果たした。ポドルスキは前半34分に鮮やかなスルーパスでアシストを記録するなどスタジアムを沸かせた。ポドルスキは前半45分間で交代。試合は2-2で突入したPK戦を神戸が4-2で制した。
その左足の価値を示すには十分だった。FWポドルスキは1-0の前半34分、利き足の左足でピッチ中央から鮮やかなスルーパスをFW渡辺に通し、追加点をアシストした。「自分のスピードが落ちることなく足元に速いボールが来た」と、受け手の渡辺もうならせる一本だった。
2トップの一角として先発出場。開始早々から度肝を抜いた。自身のキックオフからわずか15秒後、相手ペナルティーエリア手前でパスを受けると迷わず左足を強振。シュートは大きく枠を越えたが、強烈な一撃にスタジアムはどよめいた。
初実戦でいきなりアシストを記録する上々のデビューにも「自分にとっては練習だった。こういう試合はチームやリーグのことを知るいい機会だ」と、ポドルスキはどこまでも冷静だった。ただ周囲の見方は違う。この日67歳の誕生日を迎えたネルシーニョ監督は「受けるタイミング、視野の広さなど国際レベルの選手。質の高さを見せてくれた」と上機嫌で振り返った。
6日の来日からチームがオフの日も練習場を訪れるなど急ピッチで仕上げてきたが、コンディションに不安は残る。「他の選手はシーズン中だが、自分は休んでいたのでプレシーズンと言える状態」と認める。それでも「3~5試合もすれば100%の状態になる」と自信を見せた。
「重要なのは来週」と強調するように、順調なら29日の大宮戦(ノエスタ)でJリーグデビューとなる。「神戸に手土産なしに来た訳じゃない」。神戸の背番号10が、その言葉を証明する。