浦和監督解任の理由 社長は「改善の兆し見られませんでした」

 ミハイロ・ペトロビッチ監督の解任を発表したJ1浦和の淵田敬三社長が30日、経緯を説明するコメントを出した。

 ペトロビッチ監督はJ2降格の危機に瀕した11年シーズンの翌年、12年から指揮を執った。チームを生まれ変わらせるため、守備と攻撃でフォーメーションを変えるシステムや、前線への縦パスをスイッチに攻撃に人数をかける戦術などを導入。就任初年度から優勝争いをできるチームによみがえらせた。しかし、06年以来となるリーグ優勝には届かず、今季6月以降の不振にサポーターの不満は頂点に達していた。

 淵田社長は「低迷していたチームを攻撃的で魅力あるチームに変えてくれました。リーグでの継続した優勝争い、9年ぶりのタイトル獲得となったYBCルヴァンカップ優勝、AFCチャンピオンズリーグ4回の出場、そしてクラブ経営の安定化にも貢献してくれました。この5年半の功績には、大きな尊敬と感謝を抱いています。杉浦コーチも、ペトロヴィッチ監督をよく支え、チームに尽くしてくれました。あらためて、2人には感謝申し上げます」とペトロビッチ監督、杉浦コーチに敬意を表した。

 その上で、「今シーズン、チームは4月30日以降のリーグ12試合で3勝1分け8敗と苦しい状況が続き、ここ数試合の内容や結果を見てもはっきりとした改善の兆しが見られませんでした」と、結果・内容の両面から解任を決断したと説明。「リーグ優勝という、目指していたものと乖離した状況を改善するためには、苦渋の決断となりましたが、契約を解除することとなりました」とした。

 「この5年半、歩んだ方向性は、決して間違っていないと考えています。ですから、トップチームを指導してきた堀孝史コーチに監督に就任していただくことで、いままで取り組んできた攻撃的なサッカーを継続しつつ、ふたたびチームに活力を取り戻し、リーグでの上位進出、ACL、ルヴァンカップなどのタイトルを狙って戦っていければと考えております」と、ペトロビッチ監督の下でコーチを務めていた堀氏の采配に期待した。

 最後に「ファン・サポーターのみなさまには、ご心配をおかけし、大変申しわけありませんが、新体制のもと、クラブは全力を尽くしてチームを支えて参りますので、引き続き、共に闘ってくださいますよう、お願い申し上げます」と結んだ。

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