濃霧の決戦、鹿島が制す ベテラン実況アナも「ボールはどこだ」2度中断、蛍光ボールも

 「明治安田生命J1、鹿島2-0仙台」(5日、カシマスタジアム)

 濃霧のため2度の中断が入った試合は、FW土居聖真とFW鈴木優磨のゴールで鹿島が勝利した。

 前半20分過ぎから霧が濃くなり始め、視界不良のためボールが白を基調としたものから、前半25分、鹿島ボールのスローインのタイミングで主審がボールの変更を指示。白を基調としたものから、蛍光オレンジのものに取り替えられ、試合は再開された。

 その後も霧は晴れることなく、同28分に主審が1度試合を中断し、運営スタッフと試合を続行できるかを話し合い、2分後に試合が再開された。

 前半ロスタイムに右サイドから持ち込んだ土居が先制ゴールを決め、鹿島が1点をリードした。しかし、後半に入っても霧は晴れず、16分に主審が笛を吹き、両チームの選手を引き揚げさせた。今度の中断は約10分に及んだ。

 スタジアム上層からは、ピッチレベル以上に視界が悪く、実況をするのも難しい状況になった。ベテランのサッカー実況アナ・八塚浩さんをもってしても「ボールはどこだ。ほとんど確認ができなくなりました」と語る事態に。解説の元日本代表DF小村徳男さんからは「本当、解説泣かせです…」というボヤキも出た。

 試合終盤にさしかかると少しずつ霧も晴れ始めた。後半ロスタイムには金崎からのふわりと浮かせたスルーパスを鈴木が左足が受けてダメ押しゴールを決めた。

 決勝ゴールとなった土居は「集中力を切らさずに。途中中断もありましたし、入りからしっかりやろうと話していました。なかなか攻めあぐねていた中で、どこかで絶対チャンスは来ると思ってたので、しとめられてそこは良かったと思います」と難しい試合を振り返った。

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