神戸次期監督候補にOBラウドルップ氏浮上 ネルシーニョ監督「責任を感じてる」
J1神戸の新社長に、プロ野球・楽天の球団社長で、神戸の代表取締役副会長を務める立花陽三氏(46)が就任することが16日、分かった。立花氏は楽天球団社長と神戸社長を兼任する見通しで、田中健一社長(48)は9月末に退任する。また、J1で11位と苦戦している神戸は成績不振を理由にネルシーニョ監督(67)の解任を発表。暫定で吉田孝行ヘッドコーチ(40)が指揮を執るが、次期監督候補にはカタール1部、アル・ラーヤンで監督を務める元神戸のミカエル・ラウドルップ氏(53)が浮上した。
J屈指の名将が神戸を去る。解任されたネルシーニョ監督は神戸市内で行われた非公開練習前に練習場を訪れ、選手、スタッフにあいさつ。15分ほどの滞在で、数人のスタッフに見送られ、クラブハウスを後にした。
優勝を掲げて臨んだ3年目の今季。開幕4連勝で首位に立ったものの、相次ぐ負傷者と得点力不足で失速した。今夏には元ドイツ代表FWポドルスキを獲得したが、13日のFC東京戦で今季3度目の3連敗を喫して11位と低迷。「プロとして応えられなかったことに大きな責任を感じている」とコメントした。
後任としてOBの吉田ヘッドコーチが暫定的に指揮を執る。吉田新監督は「守備の意識付けをさせたい」と力を込めたが、監督経験がなく手腕は未知数。クラブ関係者によると来季以降は白紙といい、既に次期監督選任に着手している。
複数の関係者によるとデンマーク人のラウドルップ氏が有力候補として浮上している。指揮を執るアル・ラーヤンとの契約は18年まで残るが、豊富な資金力を持つ神戸にとって引き抜きは不可能ではない。阪神・淡路大震災後の96年に神戸に入団し、Jリーグ昇格に貢献。関係者が挙げる「今までの神戸の背景を受け継いでくれる人」という条件にも合致する。同氏のほか、浦和の監督を解任されたペトロビッチ氏も候補の一人としている。
20日の横浜M戦(ノエスタ)が新体制の船出。まずは連敗を止めることで再浮上の足掛かりとする。