ハリル監督、秋田豊氏の質問にユーモアで回答「けが人を秋田さんが増やした」
日本サッカー協会が24日、ロシアW杯アジア最終予選オーストラリア戦(31日、埼玉スタジアム)、サウジアラビア戦(9月5日、ジッダ)に出場する日本代表メンバーを発表した。会見ではバヒド・ハリルホジッチ監督に、元日本代表DFでサッカー解説者の秋田豊氏がセンターバックの顔ぶれを見て、吉田麻也(サウサンプトン)、昌子源(鹿島)のどちらかが負傷した場合、経験の浅い選手が出場するのではないかと指摘したが、指揮官はユーモアと熱弁で切り返した。
センターバックでの起用を想定されているのは吉田、昌子に加えて植田直通(鹿島)と三浦弦太(G大阪)の4人。植田と三浦にはA代表での出場経験がないため、秋田氏は「代表の試合で経験の浅い選手がセンターバックになる可能性があるのでは」という趣旨の質問をした。
これに、ハリルホジッチ監督は、「すでにけが人がたくさんいますが、秋田さんが2人(仮定の話で)増やしてしまいました」とユーモアを交えて返答した。FW本田圭佑(パチューカ)、FW大迫勇也(ケルン)やMF香川真司(ドルトムント)ら、コンディションをよくチェックしないといけない選手が多くいることを踏まえたもので、「それは悲観的な見方だと思います」と続けた。
秋田氏のキャリアについて「元選手であることは存知上げておりますが、日本の選手のメンタリティーもよくご存じだと思います。日本では、若手を信頼して使うというのが少し欠けているかもしれません。私には理解できない部分です。そうした状況があると、無意識に若手にプラスαのプレッシャーを与えてしまうかもしれません」と若手であるという理由のみで起用をためらうべきでないとした。
さらに、「どこかのタイミングで経験を積み始めるのも必要です。私は能力のある、才能のある選手だと思って選んでいます。ヨーロッパでもイングランドでもフランスでも18歳で代表デビューする選手がいます」など熱弁を振るいつづけた。秋田氏は時折うなずきながら、耳を傾けていた。