自力W杯消滅の豪州監督は沈痛「日本は祝福いたしますが…がっかり」
「W杯アジア最終予選、日本2-0オーストラリア」(31日、埼玉スタジアム2002)
日本に完敗し、自力での最終予選B組2位以上がなくなったオーストラリアのアンジェ・ポステコグルー監督が会見で敗戦の弁を述べた。沈痛な面持ちで席に着くと「日本の勝利は祝福いたしますが、期待していた結果が得られずがっかりしております」と絞り出した。
日本は乾、浅野、井手口を先発起用し、これまでの最終予選とは違う顔ぶれで臨んだ。「個人レベルでは思っていた選手でない選手が入っていることはありましたが、プレースタイルは予想を外れていない」と戦術的には予想通りだったと振り返った。従来のオーストラリアからイメージするロングボールを多用するサッカーではなく、中盤を厚くし、ボール保持率を高める戦術で日本ゴールを脅かした。
ユリッチ、ケーヒルといった高い得点能力を持つ選手を投入してもロングボールで攻めるパワープレーは用いず、「この哲学の中で解決策を見いだしたいと思っていたので(ポゼッションサッカーを)追求しました。何回か、いいチャンスはあったと思います。後半にあったと思いますが生かし切ることができなかった」と無念さをにじませた。日本に先手を取られてから後半16分にユリッチ、同25分にケーヒルを投入したが、「もともとのゲームプランでいったということだと思います」と語った。
最終節のタイ戦で勝利しただけではW杯切符を得られる2位は確定しない。残り1試合で3位のオーストラリアは、2位のサウジアラビアと同じ勝ち点「16」ながら、得失点差で2ポイントの差をつけられている。日本-サウジアラビアの結果次第という状況となったが、「今のわれわれの立場では、勝利して、もう1試合の結果で決まってくる立場になった。しっかりとポゼッションをして、パフォーマンスを示してよい結果を出したい」と自らに言い聞かせるように話した。