ハリル監督 試合前に帰国考えていた「家族の問題」 異例の会見 質問受けず
「W杯アジア最終予選、日本2-0オーストラリア」(31日、埼玉スタジアム2002)
6大会連続のW杯出場を決めたバヒド・ハリルホジッチ監督が、質問を受けずに会見を切り上げた。「実は私はプライベートなことで、大きな問題があります。皆さんはご存じないかも分かりませんが、その問題があることによって、この試合の前に、帰ろうかと思うところまであった」とこの試合前に帰国することを考えていたと語った。
報道陣の拍手に迎えられ、深々と一礼して会見場に姿を見せたハリルホジッチ監督。壇上で席に着く前にも2度、頭を下げて報道陣に感謝の意を示した。「皆さん、温かい歓迎をありがとうございます。昨日も言いましたけど、この試合は日本国民全員にとって重要な試合でした。彼ら全員の勝利だと思います」と感慨深げに語った。
ただ、その後に衝撃的な発言が飛び出した。「実は私はプライベートなことで、大きな問題があります。皆さんはご存じないかも分かりませんが、その問題があることによって、この試合の前に、(日本から)帰ろうかと思うところまであった」と帰国を考えていたと告白。「サッカーは関係ない問題です」とし、代表チームの成績や日本協会との関係によるものではないとしたが、試合に関する質問すらも受け付けず。W杯出場が決まった後の会見としては極めて異例の事態に報道陣もざわめき立った。
「たくさんのことをお聞きになりたいと思いますが、先ほどあったプライベートの問題がありますので、皆さんの質問にお答えできないことを申し訳なく思います。書くべき選手がたくさんいますので、書くべき選手のことをたくさん書いてあげてください」とすまなさそうにお辞儀をして席を立った。
日本協会の広報担当者は「家族の問題」だったと説明をしたが、それ以上のことは監督本人が説明するつもりはないとしているため、これ以上は言及しなかった。5日のサウジアラビア戦には帯同し、協会としてはハリルホジッチ監督が指揮を執ることを前提に「サポートします」(広報担当者)とした。