GK権田修一、代表復帰で妻「泣いていた」けど…「選ばれてOKじゃない。ここから先へ」

 サッカー日本代表が4日、東アジアE-1決勝大会(9日開幕)に向け、都内で合宿を開始した。

 15年8月以来、2年半ぶりの招集となったGK権田修一(鳥栖)は、「うれしかったですよ」と率直に語りながらも、「選ばれてOKだったら2年半前と何も変わらない。ここから先に行かなければいけない」と前を見据えた。

 約1時間半、軽めの調整で合宿初日の練習を終えた。2010年のイエメン戦で国際Aマッチデビューを果たした権田も今は28歳。「僕は久々にきて、年齢が上の方になった。下の選手が多いので。ボール回しとかすごいうまいし、楽しいですね」と顔をほころばせた。

 ザッケローニ監督時代で将来性も買われ、主に第3GKとして代表に招集されることが多かった。14年のブラジルW杯メンバーにも選ばれたものの、出場はなし。15年には代表に復帰したものの、同年8月に当時、東アジア杯と呼ばれていた今大会の代表を体調不良のため辞退。実にそれ以来の代表復帰となった。

 この間、権田にも紆余曲折があった。16年には、長年所属したFC東京を離れ、本田圭佑が実質的なオーナーを務めるオーストリアのSVホルンへ期限付き移籍。欧州でのプレー続行を模索したがかなわず、結果として今年は鳥栖でプレーした。

 「サガン鳥栖で1年間やってきて評価されたと思うので、普通にいつも通りやればいいかなと思います」と落ち着いて話す権田は、何よりも「ここに帰ってこられたのは、僕のまわりの家族、みんなの頑張りのおかげなのでうれしいです」と周囲に感謝した。とりわけ、妻の裕美さんは「単純に泣いてた」という。

 「権田家が僕と妻と息子と3人で頑張ってきた成果なので。喜んでもらえるのは頑張ってきて良かったと思えるし」と感謝しつつ、「選ばれてOKだったら2年半前と何も変わらない。ここから先に行かなければいけない」と上を見据える。

 海外所属の川島永嗣(メッス)、クラブW杯に出場する西川周作(浦和)と、この場にいないライバルもいる。今回招集された東口順昭(G大阪)、中村航輔(柏)と厳しい競争が待ち受けている。権田は「自信を持ってやっていきたいし、代表仕様のプレーもないし。爪痕を残すというよりはできることをやって、どう評価されるかが次のメンバー発表にこう、ご期待って感じですね」と静かに語った。

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