C大阪・柿谷のヘッドで2冠王手 先制許した1分10秒後に水沼が千金の同点弾

 「サッカー天皇杯・準決勝、神戸1-3C大阪」(23日、ヤンマースタジアム長居)

 準決勝2試合が行われ、YBCルヴァン杯覇者のC大阪が延長の末、神戸を3-1で退け、03年度以来14大会ぶりに決勝に進出した。1-1の延長前半8分、途中出場のFW柿谷曜一朗(27)がPKを失敗するも、こぼれ球をダイビングヘッドで押し込み、勝ち越し点を挙げた。4大会ぶりの日本一を狙う横浜Mは延長後半13分、途中出場のMF遠藤渓太(20)からビエイラが勝ち越し点を決め、柏に2-1で競り勝った。決勝は来年1月1日に埼玉スタジアムで行われる。

 手負いのエースがC大阪を14年ぶりの元日決戦に導いた。延長前半8分に神戸MF藤田のハンドで得たPK。キッカーは左足甲を痛めているため途中出場となった柿谷だった。

 左隅を狙ったキックは「蹴った瞬間読まれたと分かった。焦りました」と、一度はGK金承奎に阻まれたが、眼前のこぼれ球に頭から突っ込み勝ち越し点。19日に第2子となる男の子が誕生したばかりのMF福満をゆりかごダンスで祝福した。

 劇的な展開だった。神戸に先制されたのが終了間際の後半45分。それでも「何かが起きることを信じた」(柿谷)と、諦めることはなかった。わずか1分10秒後の同46分、MF水沼が起死回生の同点ゴールを決めて延長に持ち込んだ。

 柿谷は延長後半9分にも右足でMFソウザのダメ押し点をアシストした。左足首を手術したFW杉本、右ふくらはぎを痛めたMF山口の主力2人が欠場する中、痛めた左足は満足にボールを蹴ることもままならないが「出るからにはやる」と1得点1アシスト。山口からは「『負けたら許さん』というプレッシャーをかけられていた」と笑わせた。

 前身のヤンマー時代だった第54回大会以来43年ぶりの頂点と、ルヴァン杯に続く2冠を狙う。尹晶煥監督は「(今季)最後のタイトルを手にできるように頑張る」と力を込めた。悲願のタイトルを手にした記念すべき今季を、もう一つのタイトルで締めくくる。

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