長崎総科大付・安藤が3戦連発となる決勝弾!前回覇者の青森山田を撃破

 「全国高校サッカー選手権・3回戦、長崎総科学大付1-0青森山田」(3日、フクダ電子アリーナ)

 3回戦8試合が行われ、長崎総合科学大付(長崎)が前回覇者の青森山田(青森)を1-0で下した。前半25分、J1のC大阪入りが内定しているFW安藤瑞季(3年)が右足で先制弾を決めると、この1点を守り切った。長崎総合科学大付は初の8強入りで、5日の準々決勝では夏の高校総体王者である流通経大柏(千葉)と対戦する。前回大会準優勝の前橋育英(群馬)、上田西(長野)、日本文理(新潟)、矢板中央(栃木)、米子北(鳥取)、明秀学園日立(茨城)も8強入りした。

 頭の中で描いたゴールまでのプロセスをなぞるように、長崎総合科学大付FW安藤の体はスムーズに動いた。後方からのパスを、相手DF2人の間で受ける。「ワンタッチで抜けたらいけるかなと。ゴールが見えたら打つと決めていた」

 素早いターンで2人のDFを振り切ると、さらに迫り来る相手DFもドリブルでかわして、右足一閃(いっせん)。足を伸ばしてブロックしてきた相手DFの股下を通ったボールは、ゴールの右隅へと決まった。「そこの隙間を狙っていた。ゴールが見えたら打つという、自分の良さが出たのかな」。前回覇者の2連覇の夢を砕いた決勝点を振り返った。

 身長は174センチと決して大柄ではないが、フィジカルの強さが光るストライカー。国見高を率いて、戦後最多となる6度の選手権優勝を経験した名伯楽・小嶺忠敏監督(72)は「ゴリゴリいくからゴリちゃんだな」と笑いを誘いながらも、安藤には「お前の良さはシュートや。失敗しても良いからどんどん打て」と信頼を寄せている。

 強さの秘密は“虎の巻”にある。中学2年時、腰痛分離症で満足に練習ができない時期があった。その時、長崎総合科学大付に通っていた兄・翼さんから「体幹強化のメニューが載ったノートが送られてきた」。飛躍のきっかけとなり、J1C大阪内定も勝ち取り、今大会では3戦連発で初の8強に導いた。

 だが、次戦に試練が待つ。後半6分に警告を受け、準々決勝・流通経大柏戦は出場停止。「ふがいないが、宿舎でも、できることは何でも率先してやりたい。次につなげてもらえば、自分はそこでやるだけ」。チームメートに4強入りの夢を託し、ストライカーは勝負の時へと牙を研ぐ。

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