G大阪・井手口が英2部のリーズと合意 今冬に完全移籍へ「今は楽しみワクワク」
J1G大阪の日本代表MF井手口陽介(21)が4日、大阪府吹田市内で会見し、今冬にイングランド2部リーズへ完全移籍することで基本合意に達したと発表した。関係者によると、複数年契約で移籍金は1億円前後とみられる。井手口は英国の労働許可証取得を申請中だが、認可の有無にかかわらず、今季はスペイン2部のクルトゥラル・レオネサに期限付き移籍することも決まった。5日に渡欧し、メディカルチェックを経て正式契約を結ぶ。
若き侍が野心を抱き海を渡る。井手口は「さらなる成長を求めて挑戦したい気持ちがあった」と決断の理由を明かした。欧州移籍へと心が傾いた契機として昨年11月の日本代表の欧州遠征を挙げ「実力差を突き付けられ悔しい思いをした」と率直な思いを語った。
リスクを伴う移籍であることは承知の上だ。メンバー入りが確実視されているW杯ロシア大会は半年後に迫っている。日本が出場した過去5大会で、本大会半年前に海外移籍してW杯に出場したのは、06年1月にフランス2部(当時)グルノーブルに移籍したFW大黒将志、14年1月にドイツ2部(当時)1860ミュンヘンに移籍したFW大迫勇也の2人だけ。それでも井手口は「W杯に行きたい気持ちはあるが、そんなことを考えていたらきりがない。自分の思ったままに行ければ一番いい」と、混じり気のない向上心を口にした。
今季はスペイン2部でプレーすることも決まった。当初は抵抗も感じたというが「どのチームも技術がしっかりしてレベルが高い」と印象を語る。通訳がつくかは未定で、スペイン語でのコミュニケーションに不安もつきまとうが「向こうの人は明るいと思うので“ノリ”で(いく)」と笑いを誘い、強心臓ぶりを見せつけた。
「今は楽しみな気持ちとワクワクする気持ちでいっぱい」と笑みを浮かべた。欧州でさらなる飛躍を遂げ、海外組としてロシアのピッチに立つ。