柏 ACL天津権健戦で痛恨ドロー 下平監督「下を向きたくなるような心境」
「アジアCL・1次リーグ、柏1-1天津権健」(20日、三協フロンテア柏スタジアム)
痛恨のドローとなった。前節の全北戦(韓国)で逆転負けを喫した柏は、ホームに天津権健(中国)を迎え、1-1で引き分けた。試合を通じて攻め込む場面も多く、後半7分にFWクリスティアーノが先制。だがその後は追加点が取れずに、後半43分に元ブラジル代表FWアレシャンドレ・パトに同点ゴールを許した。
タイムアップの瞬間、柏イレブンはピッチ上で大きくうなだれた。90分間を通して何度も好機を作り、相手の約2倍となる25本のシュートを放ったが奪った得点はわずかに1点。逆に終盤に追いつかれるという悔しい引き分けとなった。
決めきれなかった。立ち上がりから優位に試合を進めると、前半26分にはMF江坂がペナルティーエリア内でファウルを受けてPKを獲得。だが、これをFWクリスティアーノが失敗するとスタジアムには大きなため息が漏れた。それでも、後半7分にはFW伊東の折り返しを、クリスティアーノがねじ込んで先制に成功した。
だが、肝心の追加点が奪えない。運動量が落ちてきた相手に対して攻め込み「前線の選手全員にビッグチャンスがあった」(伊東)と決定的な場面を作るも、最後までゴールは遠かった。逆に終了間際、一瞬のスキから相手FWモデストに強烈なシュートを許すと、最後はこぼれ球を沈められた。
主将のMF大谷は、2点を先制しながら逆転負けを喫した前節の全北戦を引き合いに「前節に引き続いてもったいない失点をした」と悔やんだ。
球際の激しい東アジア諸国に対して、ひるまない姿勢を見せてACLで結果を出してきた柏だが、今季は未勝利。
下平監督も「もちろん、自分自身としてもはらわたが煮えくりかえるくらい悔しく、下を向きたくなるような心境でもある。ただ、選手にも話したが誰かのせいにしたり、悲観的になっても仕方ない」と、5日後に迫ったJ1開幕の仙台戦(25日・ユアスタ)に向けて切り替える姿勢を見せた。