日本サッカー協会の田嶋幸三会長（６０）が９日、都内のＪＦＡハウスで会見を開き、日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督の４月７日付けでの解任を正式に発表した。後任として西野朗技術委員長（６３）が監督につくことも発表された。コーチらスタッフは人選が進められており、１２日に発表するとした。監督解任に至った理由は選手との「コミュニケーションや信頼関係が多少薄れてきたこと、今までのさまざまなことを総合的に判断して」決断したと説明した。

　解任は７日、田嶋会長が直接、パリに出向き、ホテルでハリルホジッチ監督本人に伝えたという。解任を伝えられた際の様子を会長は「びっくりしているというのが僕の印象です」と振り返った。

　ハリルホジッチ監督は想定外の通知だったようで、「多少、動揺もしたし、怒りもあったし、それは事実です。どうしてなんだという理由も含めて聞かれたのも事実です」という反応があったという。「満足ではない、なんでこの時期に」という不満も漏らしていたと語った会長は「少しでも日本が勝てるようにしたいという思いからこの決断に至った」と思いを伝えたと明かした。

　西野氏はアトランタ五輪代表を率いてブラジル代表を撃破した「マイアミの奇跡」で知られる。Ｊ１では柏、Ｇ大阪、名古屋、神戸の監督を歴任。現在は技術委員長として日本代表チームの強化全般を担当していた。