【西野監督会見1】香川らの負傷組の招集「正確に見極めた上で」
日本サッカー協会が12日、都内のJFAハウスで日本代表の西野朗新監督の就任会見を開いた。選手選考について、2月10日に左足首を負傷した香川真司(ドルトムント)を想定し、コンディションと実績を天秤にかけながら「正確に見極めた上で」選考すると語った。以下、一問一答の要旨【その1】。
西野監督「皆さんこんにちは。このたび、ハリルホジッチ監督の後任として、日本代表監督を受けることにしました。本来であれば、技術委員長の立場として、日本代表チーム、監督はじめスタッフを支える、サポートしていくポジションでありますから…。ただ、2年前、就任して、精いっぱい代表チーム、監督へのサポートを考えて参りました。ただ、最終的にロシア(W杯)の直前でこのような状況になり代表監督を引き受けたということで、非常に責任を感じておる中ですけれども、この事態の中で精いっぱい、ロシアへ向けてチームづくりをしていきたい覚悟でおります」
(続けて)「2年間、現場を離れて技術委員長という立場で仕事をして参りましたので、まずは指導者としての心身を整えて、しっかり選手を見て、日本サッカー界を見て、これからチームづくりをしていきたいと思います」
【質疑応答】
-西野監督へ。ハリルホジッチ監督が構築しようとしていた縦に早いサッカーなどは引き継ぐのか。違うスタイルを追求していくのか。また、メンバー選考は香川、岡崎、本田選手ら経験豊富な選手をどう考えているのか。
「(ハリルホジッチ)監督のスタイルというのは、今まで日本のサッカーに足りなかった部分でもあったと思います。1対1に強さを求めたり、縦の攻撃に対する推進力を求めたり。これは、今までのA代表だけではなくて各カテゴリーが世界に行って、世界基準を知った上で、少なからずそういうものが足りない上で、次のステージに進めなかった。(中略)言葉ではデュエル、縦というシンプルなものですが、内容に関しては高度なもので、それを選手たちに強く要求していた」
(続けて)「そのスタイルは間違いなく、現状、日本のサッカーにとって、必要なことであるとは思います。(中略)1対1の場面でもパワー的なところを要求したいですけど、なかなかそこは体格的、フィジカル的なところの要素で戦えないところがあります。別の角度からそういうものに対応していく。間違いなく必要なことに関しては継続して考えていきたいなと思います」
(続けて)「(中略)戦い方も規律や組織的なところで結束して戦っていく強さ、化学反応を起こした上で戦える強さ。そういうものをベースにした上で、そういうもの(ハリルホジッチ監督が目指したサッカー)を構築していく必要があると思っていますし、自分自身も必要だと思っています」
(続けて)「ただ、この期間で継承していくスタイルと、やはり、選手たちがもっと自分のプレー、パフォーマンスを、結果は求めたいんですけど、まず素直に代表チームで…。自クラブで出しているもの以上のプレーが当然出る代表チームだと思います。そういうものを選手にストレートにプレーできる状況をつくっていきたいと感じています」
(続けて)「(中略)選手の選考に関しても、非常に経験ある選手がキャンプで招集されないとか、試合に対する出場機会が少ないとかありますけど、現状のコンディションをしっかり把握しないといけないと思います。けがをしている選手が6週、8週、試合に出ていない状況が海外組の中ではありますし…」
(続けて)「確かに経験、実力、実績ある選手ですけど、実際、(ハリルホジッチ)監督もその辺の基準をしっかり持っていて、現状のコンディションを気にされていた。それは間違いないことですし、これからの選考に関しても、ここ1カ月足らずでのコンディションも、過去の経験、実績もあります、プラスここ1カ月の状況を正確に見極めた上で(選ぶ)。最高の化学反応が起こる、チーム・グループとして、いいパフォーマンスが出る選手選考を、スタッフ総力を挙げて、結集した上でしていきたいと思っています」