J1浦和、清水下して3連勝 興梠が2発「合わせるだけだった」
「明治安田生命J1、浦和2-1清水」(15日、埼玉スタジアム)
2連勝中の浦和は、ホームで清水と対戦して2-1と勝利。連勝を3に伸ばした。前半23分、MF菊池の左クロスをFW興梠が頭で合わせて先制。さらにその6分後にも、今度は右サイドからのクロスを、興梠が再びヘディングでゴールへと流し込んだ。開幕からリーグ5戦未勝利と成績不振で解任された堀前監督の後を受け、4月2日に大槻監督が就任してから、リーグ3連勝となった。
2得点の興梠は「(2点とも)良いボールが入ってきたので、合わせるだけだった」と振り返るが、相手DFとの駆け引きなど、高い技術を披露。視察していた日本協会の関塚新技術委員長は「(両クラブに就任の)あいさつに来ただけだから」と個人名を挙げての評価については控えたが、連戦の中でも高い決定力を示した興梠の存在感が際立った。
ただ、首尾良く2点リードを奪ってから、浦和にとっては苦しい時間帯が続いた。後半に入ると明らかに運動量が落ち、後半9分に1点差とされると、その後は相手にボールを支配され続けた。チームを率いる大槻監督も「最後はスタジアムの声援に助けられたが、勝ち点3を取れて良かった」と安ど。DF槙野も「直さないといけないところはたくさんあるが、勝ったことは評価できると思う」と胸をなで下ろした。
これで大槻体制となってからは、公式戦3勝1分けでリーグは3戦全勝。クラブは、次期監督の招へいを決めており、大槻監督は暫定的に指揮を執っている形だが、オールバックがトレードマークの指揮官は「(3試合で)勝ち点9を取れたのは喜ばしいことだが、この仕事受ける時にクラブに言われたのは『次の監督が来るまでに、少しでも勝ち点を取って欲しい』ということだった。勝ち点を取ることで自信を取り戻させるというか。もちろん、僕も指導者として、勝ち点1ではなく、毎試合勝ち点3を狙っていますが」と話す。
シーズンの序盤に監督交代という痛みを伴う“劇薬”を使った浦和だが、勝ち点を着実に上積みしている。