ハリル氏 怒りと涙の再来日 27日会見!サッカー協会とガチンコ“デュエル”!?
サッカー日本代表の監督を電撃解任されたバヒド・ハリルホジッチ氏(65)が21日、羽田空港着の航空機で再来日した。100人を超える報道陣が詰めかけた中、W杯ロシア大会を約2カ月後に控えた7日に日本協会の田嶋幸三会長から解任を告げられて以降、初めて日本で口を開いた。涙を浮かべながら「真実を探しにきた。私をゴミ箱に捨てたような状態で、誇りを傷つけるようなこととは闘わないといけない」と話した。27日には都内の日本記者クラブで会見を開く。
涙と怒りの日本再上陸だ。無数のフラッシュを浴びながら、到着ゲートに姿を見せたハリルホジッチ氏は、空港内の混乱を避けるため、関係者に連れられて、特別動線へと歩みを進めた。報道陣や空港利用客から声をかけられると、手を振って応える場面もあった。
その胸中は複雑だった。来日の目的と心境を問われると「日本に来る時はいつも、喜びを持っていましたけど…」。15年3月の就任時から指揮官の通訳を務めていた、樋渡通訳が涙を浮かべて声を詰まらせると、ハリルホジッチ氏も一度は外したサングラスを再び装着。その奥の瞳に浮かんだ涙を隠した。
自宅のあるフランス滞在中の7日(日本時間8日)に、パリのホテルで田嶋会長から解任を言い渡された。W杯開幕まで約2カ月での電撃更迭。選手とのコミュニケーション不足などを理由として説明されたものの、ハリルホジッチ氏は「満足ではない。なぜ、この時期なんだ」と問いただした。
ただ、同会長が9日の会見で「『どうしてなんだ』という理由を聞かれたが、僕は羅列することなく、契約解除という事実を伝えた」と話した通り、ハリルホジッチ氏にとっては納得できる説明は得られなかった。だからこそ「何が起きているか、まだ理解できていない。(日本には)真実を探しにきた。本当に、公に真実を知りたいと思っている」と切に願った。
怒りの炎もくすぶる。「45年のフットボール人生の中でも、難しいものになっている。私をうんざりさせるような状況に追いやり、私をゴミ箱に捨てたような状態」と、強い言葉で日本協会側の対応を非難。そして「私の誇りを傷つけるようなこととは、闘わないといけないと思っている」と、闘志をみなぎらせて“逆襲”を宣言した。
荒ぶるハリルホジッチ氏は、3分弱の取材機会で「私はまだ終わっていないと思っている」と2度、口にした。このままでは終われない。探しに来た「真実」は、わずかな日本滞在中に見つかるのだろうか。