ハリル氏、信頼薄まったに疑問 選手からのメール紹介「何の問題もなかった」
サッカー前日本代表監督のバヒド・ハリルホジッチ氏(65)が27日、都内の日本記者クラブで記者会見を開いた。パリで、日本サッカー協会の田嶋幸三会長から解任を伝えられた4月7日の出来事について語り、「監督をしている人間に対して、リスペクトがないのではないか」と不満を爆発させた。また、コミュニケーション不足を理由とした協会側の説明に「誰とのコミュニケーション不足か」と問いかけた。
パリに田嶋会長から呼び出され、「何のことか分からずホテルへ向かいました」という。席に座ると、「ハリルさん、これでお別れすることになりました」と切り出されたという。この際、ハリル氏は「最初は、え?ジョークだろと思いました」と狐につままれたような思いだったと明かした。
理由を求めると、「コミュニケーション不足」という答えが返ってきて、「それによって、そこでもっと怒りというものが沸き立ってきたわけです」と振り返った。「どの選手と?」と問いただすも、田嶋会長の答えは「全般的に」。怒りのハリル氏は、その部屋からは5分で退出したという。
ハリル氏は「選手および、コーチとのコミュニケーション、信頼が薄まったということでした。なぜか、最後の(3月の)遠征で弱まったようです。3年間何の問題もなかったと認識しております。私から疑問に思っているのは、誰とのコミュニケーションだったのでしょうか」と疑問を呈した。
今回の解任劇に対して、「このように、会長からその(解任の)お話をされた。ありとあらゆる3年間やってきたことに対しての、私自身、監督をしている人間に対して、リスペクトがないのではないか」と怒りを込めて語った。
信頼が薄まったとされる選手側から解任に対して励ましのメッセージが寄せられたと明かした。2試合しか起用していない丹羽大輝(広島)は、直接、自らの元を尋ねてきて「ありがとうとわざわざ言いに来てくれました」というエピソードを明かした。選手から届いたメールとして「JFAの決定について、非常に落胆しています。びっくりもしましたし。バヒド監督と何のコミュニケーションの問題もなかったと思っています。このチーム内のいち選手として申し上げたい」という声が届いたことも明かした。