Ｊ１神戸は２４日、都内で会見し、スペイン代表で同国１部リーグ・バルセロナを今季限りで退団するＭＦアンドレス・イニエスタ（３４）を完全移籍で獲得したと発表した。

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　イニエスタのプレーは映像などを通してよく見ているが、彼の凄さは、難しいプレーがシンプルに見えてしまうところにある。相手がくればうまくはたき、くる瞬間にボールコントロールを変えている。ボールを止める場所も相手によって変えられる。

　それに加えて周りの選手をしっかり生かしている。いいパスを出せるのはもとより、タイミング良く出している。もちろん、自分からも仕掛けられるし、得点へのお膳立てをしている。

　彼のプレーを見るときは、ボールの置き所を見るのがポイント。相手の嫌がるところにボールを出している。相手をかわすこともできるし、フェイントで逆もつく。ボールタッチの凄さを見てほしい。

　神戸に加入し、周りの選手との連係面については心配ないだろう。例えばポドルスキはこれまでは自分からいってバランスを崩してしまうことがあったものの、これからは前で待っていればいい。イニエスタは周りの選手を生かすプレーができるから、ポドルスキの良さも生きるはずだ。

　サッカーは得点そのものに目が行きがちだが、イニエスタはゲームをつくれる選手。ゴールに至るまでの過程も見ていくといい。（０２年日韓、０６年ドイツＷ杯日本代表＝デイリースポーツ評論家）