主審に3カ月審判活動停止 PKやり直し問題でJFA審判委員会
日本サッカー協会(JFA)は12日、審判委員会を開き、PK戦のやり直しとなった6日の名古屋(J1)-奈良クラブ(JFL)の審判員への処分を決定した。
主審に3カ月間の審判活動停止、第1、第2副審に2カ月間の審判活動停止処分が科された。第4の審判員に関しては地域サッカー協会審判委員会で決定する。
数カ月間に渡る審判活動停止は極めて重い処分で、08年ゼロックススーパー杯鹿島-広島戦で、両チーム合計イエローカード11枚、レッドカード3枚を出した主審に無期限活動停止(その後、4カ月で復帰)が課されて以来。
JFA小川佳実審判委員長は「競技規則の適用ミスで混乱を招いてしまった責任は大きい」と謝罪し、その上で「彼らは復帰しなければいけない。支援プログラムを設けたい。よりよいレフェリーに成長して、日本サッカー界に貢献できるようにしなければならない」と話した。
試合は一対一で終了し、PK戦に突入。奈良クラブの4人目MF金久保が踏み切る際に軸足をスキップするように“ケンケン”してからシュート。主審は不正フェイントを指摘し蹴り直しを命じたが、競技規則によれば得点を認めず、選手に警告を与えなければならかった。競技規則の適用ミスに関しては修正できるため、11日の天皇杯実施委員会で、PK戦のやり直し(日時未定)が決まった。
また、審判委員会では、PK時の金久保のシュートそのものに違反があったかどうかを映像を使って確認した。蹴る際にフェイントを入れると不正になるが、助走中のフェイントは不正にならない。今回軸足でステップを踏んだ時点は助走の一部であると確認し、「主審の判定は誤りであった」と誤審であったことを公表した。