広島4発!力示す復興星 岡山出身の青山が絶妙アシスト「何か届けられたかな」
「明治安田生命J1、広島4-0G大阪」(18日、エディオンスタジアム広島)
W杯ロシア大会による中断から約2カ月ぶりに再開し、首位の広島がFWパトリックの2ゴールなどでG大阪に4-0と快勝して勝ち点を40に伸ばした。2位FC東京は柏を1-0で下し、中断前から8戦負けなしで勝ち点31。3位の川崎は札幌を2-1で退け、同30とした。C大阪は清水に0-3で敗れた。
今ここに立つ意味を一蹴り一蹴りに込め続けた。開始早々に数的有利となったこともあるが、首位広島が4得点の大勝。広島一筋15年目、岡山県倉敷市出身の主将MF青山敏弘(32)は「何かを届けられたかな」とつぶやいた。
地元が、そしてプロ入り以降ともに戦ってきた町が西日本豪雨で大きな被害を受けた。「言葉が出なかった。試合をしてていいのかなという思いもあった」。スタンドには「がんばろう広島」の横断幕が掲げられ、試合前は黙とう。腕には喪章。「いつものスタンドじゃない」とも感じた。しかしだからこそ、サッカーの力を示すことこそ使命だった。
1点リードの前半41分、FWパトリックの2点目を右足クロスでアシスト。終了間際の4点目も青山の絶妙な縦パスが起点だった。足を止める選手は誰一人いなかった。
青山自身ロシアW杯日本代表候補に選出されながら、右膝負傷で離脱。全ての思いをピッチにぶつけた。「ここから始めるという思いでいた。この勝利で一歩踏み出せたのかな」。届け、愛する街へ。大きな大きな90分だ。