神戸イニエスタついに出た!来日初弾 ポルディと初の豪華競演にサポーター歓喜

 前半、磐田・大井(右)をかわしてゴール前に持ち込む神戸・イニエスタ
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 「明治安田生命J1、神戸2-1磐田」(11日、ノエビアスタジアム神戸)

 神戸に加入した元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(34)が来日初ゴールを奪った。前半15分、元ドイツ代表MFポドルスキのアシストで先制点。初競演となった“世界一コンビ”の活躍で磐田を2-1で下し、チームは4位に浮上した。首位の広島は長崎を2-0で退け、勝ち点を48に伸ばした。2位FC東京とは8差。

 サッカーとは、実はすごく簡単なのではないかと錯覚をしてしまう。神戸MFイニエスタのシンプルかつ洗練されたプレーに、スタジアムを埋めた2万4731人は魅了されていった。

 待ちわびたJ初ゴールは、前半15分。右サイドから中央にカットインしたMFポドルスキが、低く鋭いパスを出すとスペインの至宝は華麗に舞う。トラップと同時に反転ターンで磐田DF大井を簡単に置き去りにすると、次のタッチで相手守護神カミンスキーもかわす。最後は、右足でゴールに流し込むだけで良かった。「素晴らしいパスが来た。(初ゴールを)ホームでできたのがうれしい」

 世界一コンビの初競演は圧倒的だった。4-3-3のインサイドハーフの左にイニエスタ、そして右にポドルスキ。ポドルスキが自陣右サイドの低い位置から、パワフルなロングキックで攻撃を組み立てれば、イニエスタは中央でショートパスを主体に、相手の守備網を切り裂いていく。

 「ルーカス(ポドルスキ)のようなレベルの選手であれば、合わせるのはある意味で簡単なこと」とイニエスタはこともなげに言う。紛れもない世界レベルの2人が織りなす「長と短」、「柔と剛」の武器で神戸の攻撃は厚みを増し、またその手法も多彩となった。

 7月28日の柏戦後に、家族を迎えにスペインへ一時帰国。5日に再来日を果たすと、加入後初のフル出場で、チームの2点目となったFW古橋のゴールの起点にもなった。古巣・バルセロナの代名詞とも言える素早い切り替えからの守備など、卓越した能力を存分に発揮。さらには後半38分にはPKを献上する“おまけ”もつくなど、まさにイニエスタ劇場だった。

 チームも4位浮上で次節の相手は首位・広島。「大切なのは勝ち点3。次の試合は、僕らの最高のプレーを見せたい」。至宝が、神戸をさらなる高みへと導く。

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