森保監督、J2降格危機クラブを気遣う「全クラブの成功はないかも…」
日本サッカー協会が4日、都内のJFAハウスでキリンチャレンジカップのパナマ戦(12日、デンカビッグスワンスタジアム)とウルグアイ戦(16日、埼玉スタジアム2002)に臨む日本代表メンバー23人を発表した。このうち国内組はほぼ半分の11人だが、J2降格圏の16位(J1参入プレーオフにまわる)から勝ち点差3以内のいわゆる“残留争いをしているクラブ”の4選手を気遣う場面があった。
今季のJ1は残留争いが激しく、最下位の長崎(勝ち点27)から9位の清水(勝ち点37)まで勝ち点差が10しかない。17位の柏にいるMF伊東純也、16位の鳥栖からはGK権田修一が選ばれている。
GK東口順昭とDF三浦弦太がプレーするG大阪も勝ち点33で、降格圏16位の鳥栖から「3差」しかなく緊迫感のあるシーズン終盤を迎えている。この日の会見でも、この点に関連した質問で「J2に降格したクラブの選手もパフォーマンスが良ければ招集し続けれるか」というものがあった。
森保一監督は「そうですね、そこは何ともお答えするのが難しいところですが…」と前置きした上で、「良い選手であれば、日本代表に選ぶべきだと思った選手については招集したいと思っています」と答えた。
ここからが森保監督らしい言葉と言えそうだが、「まずはそうならない(J2に降格しない)ようにと思っています。どのチームもニュートラルに見ていかなければいけない立場だと思いますけど、全クラブの成功というところは結果としては全部はないところかもしれないですけど、日本代表を支えてくださっているJクラブをはじめとするチームに少しでも良い成果があるように願って、われわれも活動していきたいと思います」と、フォローしていた。
降格クラブがない、ということは実際にはあり得ないのは承知の上で、各クラブの健闘を祈っていた。
以下、10月の代表戦で招集したメンバー。
▽GK 東口順昭(G大阪)、権田修一(鳥栖)、シュミット・ダニエル(仙台)
▽DF 長友佑都(ガラタサライ)、槙野智章(浦和)、吉田麻也(サウサンプトン)、佐々木翔(広島)、酒井宏樹(マルセイユ)、室屋成(FC東京)、三浦弦太(G大阪)、冨安健洋(シントトロイデン)
▽MF 青山敏弘(広島)、原口元気(ハノーバー)、柴崎岳(ヘタフェ)、遠藤航(シントトロイデン)、伊東純也(柏)、中島翔哉(ポルティモネンセ)、南野拓実(ザルツブルク)、三竿健斗(鹿島)、堂安律(フローニンゲン)
▽FW 小林悠(川崎)、大迫勇也(ブレーメン)、浅野拓磨(ハノーバー)