“ラストキンチョウ”屈辱敗戦 C大阪ACL絶望的…尹晶煥監督「整理がつかない」

 「明治安田生命J1、C大阪0-1名古屋」(6日、キンチョウスタジアム)

 台風で延期されていた第28節で、名古屋がC大阪を1-0で破り、勝ち点37として残留圏内の暫定15位に浮上した。大学所属のままJリーグに出場できる特別指定選手で早大4年のMF相馬勇紀(21)が後半8分、Jリーグ初ゴールを挙げた。

 正真正銘の“ラスト・キンチョウ”は得点差以上の屈辱的な敗戦で幕を閉じた。今季終了後に拡張工事に入る本拠地での最後の一戦。C大阪は2試合連続無得点で今季初の連敗を喫し、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得が絶望的となった。8月1日の神戸戦から13試合連続で1失点以内に抑える守備陣の踏ん張りに、この日も攻撃陣が応えられず、ゴール裏のサポーターからは容赦ないブーイングが飛んだ。

 低調な前半そのままに後半8分に先制を許したが、尹晶煥監督(45)はその後も効果的な手を打てず。最初の交代は残り5分となってからで、交代枠を一つ残したまま終了の笛を聞いた。今季限りで退任が決定的な指揮官は「考えることが多過ぎて整理がつかない。一番大きく責任を感じないといけないのは、全てをまとめる自分だと思う」と顔色を失った。さらに「選手は一生懸命頑張っているが、前の姿を取り戻せず、こういう姿になっている。本当に残念な試合になった。誰か一人のせいではなく、チームとして考えないといけない問題」と続けた。

 制御を失ったピッチでは選手が彷徨うように攻守がかみ合わず、J1残留を争う名古屋とのモチベーションの差も如実に現れた。チーム総走行距離で名古屋より約5・6キロも少ない中でチーム2位の10・5キロを駆け、中盤の底で奮闘したMF山口蛍(28)は「結果が出てない時に自分を抑えないといけないこともあるし、チームのため、勝つために何が必要か、もっとみんなでやっていかないといけない」と訴えた。

 主将としての責任感にもさいなまれ、ピッチ内外で苦悩する背番号6は「試合の中で100%プレーすることが一番大事。そうやってうまくいかないことは仕方ないが、互いにもっとこうしようというのが先に出てしまっている」とチームへと言い聞かせるように話した。3試合を残し、チームの形を維持し続けることも困難な状況に陥った。昨季2冠に輝いた姿は、もうどこにもない。

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