GK川口能活、神がかりセーブ連発で引退「守備のところで貢献しようと」現役ラストで完封
「明治安田生命J3、相模原1-0鹿児島」(2日、相模原ギオンスタジアム)
日本代表で活躍した相模原GK川口能活(43)が現役生活に幕を閉じた。すでに引退を表明して臨んだこの日の引退試合に先発で出場。キャプテンマークを巻いた背番号1は最後の雄姿を披露した。
ホーム新記録となる1万2612人が見守る中、往年の闘志あふれるプレーを披露した。前半20分には至近距離から放たれたシュートをセーブ。後半9分には1対1のピンチに果敢に前に出てシュートを止めた。そのこぼれ球を狙われたが、これにも反応。右手1本で弾いてみせた。J3で2位の鹿児島を完封する有終の美で、25年間の現役生活を締めくくった。
試合を終えて両手を突き上げた。そしてピッチ上で全選手と抱き合った。ヒーローインタビューでは「きょうはまず、スタジアムに足を運んでいただいたみなさん、ありがとうございました。僕のプレーではキックにおいてチームに迷惑をかけていた。守備のところで貢献しようとがんばりました」と話した。
川口は静岡・清水商高(現清水桜が丘高)から94年に横浜M入り。GKとしては小柄の180センチ。それでも抜群の身体能力と絶妙なポジショニングで補うプレーで活躍した。
96年アトランタ五輪でブラジルを破る「マイアミの奇跡」の立役者となった。W杯は98年から4大会連続代表。00年、04年のアジア杯制覇に貢献。日本代表歴代3位タイの国際Aマッチ116試合出場を果たした。
01年にイングランド2部相当のポーツマス。03年にはデンマークのノアシェラン入り。05年にJリーグに復帰し、J1磐田、J2岐阜を経て、16年に相模原入りした。今季はこの試合が6試合目の出場だった。今後については「現場で指導者として、自分の経験したことを伝えたい」と話している。