東京V11年ぶりJ1昇格ならず 0-2完敗…磐田にJ1の力見せつけられた
「J1参入プレーオフ決定戦、磐田2-0東京V」(8日、ヤマハスタジアム)
J2で6位の東京VはJ1で16位だった磐田に0-2で敗れ、11年ぶりのJ1昇格はならなかった。J2で5位の大宮、3位の横浜FCを破ってプレーオフを勝ち上がった東京Vだが、この日は敵陣深くまで攻め込む機会も少なく、シュートは前半ゼロ、後半も2本だけだった。磐田は前半41分にFW小川航基が自ら得たPKで先制。後半はMF田口泰士の直接FKで加点し、残留を決めた。
11年ぶりのJ1昇格は夢と消えた。東京Vの敗戦を告げる笛は、来季もJ2で戦うという現実を突き付けた。
序盤から磐田の激しい圧力に持ち味のボール保持を封じられ、前半はシュート0に終わった。「ナーバスになって簡単にボールを失ってしまった」とロティーナ監督はうつろな目で振り返り、MF佐藤は「プレッシャーに負けた選手が何人かいた」と表情をゆがめた。
前半41分にGK上福元がPKを献上し、プレーオフ3戦目で初失点。準決勝で劇的勝利の立役者となった守護神は「僕の判断に責任を感じる」とうなだれた。後半35分にも直接FKでゴールを割られ、3点が必要となった時点で勝負はついた。
規定の不利もあった。4日間完全非公開で万全を期した磐田に対し、プレーオフ2試合を戦った東京Vは分析し尽くされ“丸裸”にされていた。ルールは承知の上で佐藤は「納得できないところもある」と唇をかんだ。
昨季に続きJ1昇格を逃したロティーナ監督は、来季J1C大阪で指揮を執ることが確実。スペイン人の智将は「J1に上がれないのは残念。東京VにはJ1でプレーできる選手がそろっている」と“別れの言葉”を贈った。