仙台、精度不足で悲願届かず 渡辺監督「最後の一押しが…」
「天皇杯・決勝、浦和1-0仙台」(9日、埼玉スタジアム)
初タイトルを狙った仙台は東北勢初の優勝を逃した。
最後は身長186センチのDF板倉を前線に上げるパワープレーも実らず、チームとしてはもちろん東北勢としても初の悲願に届かなかった仙台の渡辺監督は「準決勝を突破した喜びも吹っ飛んだ。その数百倍、数万倍悔しい」と唇をかんだ。
前半13分の最少失点を最後まで取り返せなかった。「失点後も落ち着いて、今季これまで積み上げてきたものを出せたが、最後のところが足りない」とFW石原。後半25分、FW阿部の右足シュートはGK正面を突き、同27分、MF椎橋のロングパスに呼応してゴール前に抜け出したFW野津田のヘッドは枠を捉えられなかった。
「最後の一押しというところがね…。われわれのゴールに結び付かなかった」と同監督も今後の課題に挙げた精度不足が明暗を分けた。
ただ、負けて終わりではない。「こういう悔しさが選手を成長させる。しっかりパワーにしていきたいと思う」と石原。渡辺監督は「次は優勝カップなり、金メダルを携えて、この(記者会見の)場に帰ってきたい」と捲土(けんど)重来を期した。