南野、三兎追う アジア杯優勝&得点王でステップアップ移籍だ
「日本代表合宿」(26日、千葉県内)
サッカーのアジア杯(来年1月5日開幕・UAE)に臨む日本代表が26日、千葉県内で国内合宿をスタートさせた。初日は国内組10人にMF南野拓実(23)=ザルツブルク=を加えた11人、さらには東京五輪世代6人の練習パートナーが参加した。自身初のアジア杯に臨む南野にとっては、チームの優勝、得点王、そして今冬のステップアップ移籍という“三兎”を追いかける大会となる。チームは30日まで国内で合宿を行い、年明けの1月2日に決戦の地・UAEへと出発する。
「日本に南野あり」を印象づける大会とする。森保体制で初の公式大会となるアジア杯の目標を問われると、南野はまっすぐ前を向いて答えた。「優勝と、攻撃の選手なので、ゴールとアシストでチームに貢献できればいい」。日本にとって2大会ぶりのアジア制覇を見据えた。
ロシアW杯後に発足した森保ジャパンでは、初陣から3戦4発と得点を量産するチームのトップスコアラー。所属先のザルツブルクでも今季はゴールを挙げ続けているだけに、日本人としては07年大会の高原直泰氏以来、2人目となる大会得点王の期待もかかる。
個人タイトルについては「ファイナルにいって決勝で勝つということが一番」と話しながら「個人の賞は(大会が)終わってからどうなっているのか。チームのために全力を尽くした上にある」。アジア王者を奪回すれば、大会No.1ストライカーの称号が付いてくる可能性は十分にある。
さらに活躍次第では、自身にとって大きなチャンスも舞い込む。優勝した11年のカタール大会では、大会終了後に当時チェゼーナ所属のDF長友がインテル・ミラノへ、J1清水所属だったFW岡崎がシュツットガルトへと羽ばたいていった。「そういうチャンスがあるのは分かっている。だからこそ、チームとして優勝して終えられれば」と意欲を示した。
アジア杯は初出場になるが、予測不能なことが起こりうる中東での戦いは、世代別代表でも経験済み。「アジアの戦いの難しさを自分は理解しているつもりですけど、そこを考え過ぎずに、まずは自分のプレーができれば」。栄冠を勝ち取り、未来を切り開く。