青森山田、DF二階堂2発で4強 ロングスローからズドン!ズドン!
「全国高校サッカー選手権大会・準々決勝、青森山田2-1矢板中央」(5日、等々力陸上競技場)
2大会ぶりの優勝を目指す青森山田は、ロングスローを起点にDF二階堂正哉(3年)の2ゴールで矢板中央(栃木)に2-1で逆転勝ち。2大会ぶりの準決勝進出を決めた。尚志(福島)は帝京長岡(新潟)を1-0で退けた。前回準優勝の流通経大柏(千葉)は1-0で秋田商を下し、瀬戸内(広島)は日本航空(山梨)を1-0で破った。準決勝は尚志-青森山田、瀬戸内-流通経大柏の顔合わせで12日に埼玉スタジアムで行われる。
信じた先に、勝利が待っていた。ロングスローから挙げた2得点。DF二階堂はともにファーサイド、ゴールポスト前という“定位置”に陣取って、ゴールネットを揺らした。「あそこに入るのが、自分の役目。その結果がゴール。徹底してよかった」と明かした。
前半40分の同点ゴールはMF沢田のロングスローからMF武田がシュート。“定位置”に陣取っていた二階堂が頭で合わせた。
後半26分の決勝弾もロングスローは相手DFにはじかれたが、再度拾った沢田のクロスがFW佐々木の頭を経由してまたしても“定位置”の二階堂の元へ。胸トラップから左足で決めた。
ロングスローは今大会になって沢田の起用とともに解禁した。黒田剛監督(48)は「1年間見せてこなかったから他のチームにデータはない」とニヤリ。ボールがファーサイドのポスト前に流れる傾向にあることから「(二階堂には)そこにいれば、必ずボールはくると言っていました。お前はずっとそこにいておけ、と」と明かした。
監督の言葉を信じて、愚直に“定位置”に詰めた。その結果が同点弾&決勝弾。「自分が決めて勝つのはチームとして戦った結果」と強調する。
インターハイでは2回戦の昌平(埼玉)戦で2点を先制しながら4失点逆転負け。以来芽生えた守備の意識。二階堂は「きょうは最後は相手がパワープレーに来ても耐えきることができた。成長だと思う」と納得の表情。スタンドで応援した2年前の優勝は「憧れであり、目標」。達成まで、あと2つだ。