吉田麻也“魂”受け継ぐ 楢崎、中沢…先人たちの薫陶を胸にアジア杯制覇だ!
「アジア杯・1次リーグF組、日本-トルクメニスタン」(9日、アブダビ)
2大会ぶり5度目の優勝を目指すサッカー日本代表は、9日にアジア杯・初戦のトルクメニスタン戦を迎える。8日は試合会場で冒頭15分間をのぞく非公開練習で最終調整を行った。練習に先立って公式会見が開かれ、森保一監督(50)とともに出席した主将DF吉田麻也(30)=サウサンプトン=は、この日に現役引退が発表された元日本代表GK楢崎正剛(42)、同DF中沢佑二(40)の偉大な先人たちの魂を受け継ぎ、アジア杯優勝を目指す覚悟を示した。
会見場に現れた吉田の表情に、強い覚悟がにじんでいた。「4年前のオーストラリア大会では、8強で敗退して大きな失望に終わった。ただロシアW杯の結果を経て、期待が高まっている。大会を通じてチームとして成長し、最終的にファイナルへとたどり着き、タイトルを獲得したい」。まっすぐと前を向いて、目標を語った。
偉大な先輩たちの“魂”を引き継ぐ。くしくもこの日、同時に現役引退が発表されたGK楢崎とDF中沢とは、浅からぬ縁がある。プロ入り直後の名古屋で薫陶を受けた楢崎は「ずっと憧れで背中を追い続けた選手」という。中沢は同時期に日本代表で活動した過去はないが、吉田が代表に定着した11年以降、常に比べられる存在だった。「同じ22番を引き継ぎ、ずっと背中を追いかけていた。試合数もゴール数もまだまだ追いつけていない。今でも正直、見えない背中を追いかけている」と語る。
不動の主将だったMF長谷部の代表引退後、吉田は森保ジャパンの主将としてチームをけん引。初戦のトルクメニスタン戦に出場すれば、Aマッチ通算90試合目でFW三浦知(横浜C)を超える。「今まで日本代表でプレーして作り上げてきたものを、新たなメンバーがその誇りと責任を持って歴史を作るために戦っていく大会。そういう意味でとても大切な大会になる」。先人たちの思いを受け継ぎ、さらに進化させ、大会史上最多となる5度目のアジア制覇を成し遂げる。