日本代表MF原口元気が勝てなかったライバルがTV出演…現在27歳で大学2年生
サッカー日本代表MF原口元気(27)=ハノーバー=が9日放送のテレビ朝日「あいつ今何してる?」に出演。中学時代に勝つことのできなかったライバルの存在を明かした。
現在UAEで開催中のアジア杯メンバーの原口は、トルクメニスタン戦直前に放送された番組に事前収録で出演。早くから「埼玉の原口」と少年サッカー界で有名だったが、中学時代に完敗したライバルがいた。
そのライバルとは鍋田亜人夢さん(27)。J1浦和の下部組織に属していた原口と、清水の下部組織だった鍋田さん。小学5年の初対戦からライバル関係が続き、15歳の時には鍋田さんに1ゴール3アシストを許すなど浦和が完敗。「4-2で亜人夢にやられたというのは覚えています」と原口は苦い思い出を振り返った。
世代別の日本代表でも常連となる2人だったが、高校時代に力関係が変わる。原口が17歳で当時の浦和史上最年少でトップチームと契約したのに対し、鍋田さんは高校1年の夏の試合で左ひざ前十字じん帯を断裂。8カ月後に復帰するが、今度は右ひざの同じ部分を断裂した。それでも懸命のリハビリをこなし、Jリーグで活躍を続ける原口を追うように、18歳で清水とプロ契約した。
鍋田さんはプロ1年目の2010年は出場機会がなかったが、2年目にJデビュー。しかし福岡への期限付き移籍を経験した14年シーズン終了後に戦力外通告を受けた。「明らかに結果を残せていなかった。素直に受け入れるべきだと思った」と5年間のプロ生活に終止符を打ち、現役引退を決めた。
番組で鍋田さんは近況を明かす。23歳での引退後、「サッカーと切り離したいという気持ちが強かった」と別の道を模索した。しかし気が付けば、サッカーの番組を見ていたり、試合結果を気にしたりしている。「サッカーが好きなんだな」と改めて実感した。
そして25歳で日体大に入学し、現在は体育学部2年生。「体育の教員になりたい」と横浜市内のキャンパスで現在の目標を語った。同時に東京都清瀬市に拠点を置く少年チームでコーチも務める。プロで結果を残せなかった自身のサッカー人生を振り返り「何かが足りなかった。それがあるから今生かせている」と口にした。