南米選手権に香川を招集か…移籍先決まり次第下交渉へ 森保監督「貴重な戦力」

 サッカー日本代表の森保一監督(50)が、南米サッカー連盟の招待で20年ぶりに出場する南米選手権(6月14日開幕・ブラジル)にドルトムントMF香川真司(29)を招集する考えがあることが13日、明らかになった。今季はドルトムントで構想外となった影響で試合勘欠如などの懸念があり、アジア杯(UAE)は招集メンバーから外れたが、指揮官は依然として香川の実力を高く評価。今冬、香川の移籍先が確定次第、日本協会側は招集の可能性を見据えて下交渉に入る意向とみられる。

 森保監督は「前背番号10」のことを忘れてはいない。今夏の南米選手権。指揮官の強い意向によって、東京五輪世代で臨む方針から一転、年齢制限のないA代表を編成することが決定済みだが、関係者の話を総合すると、その招集候補のリストに香川の名前が挙げられているようだ。

 森保監督は昨年11月28日、欧州CLのドルトムント-クラブ・ブリュージュ戦を視察した。香川がベンチ外だったため、翌29日にはドルトムントの練習場を訪れてトレーニングをチェックし、本人と直接会談も持った。最終的にアジア杯への招集こそ見送ったが「日本代表の貴重な戦力であることは伝えた」という熱の入れようだった。

 香川本人も昨年末に一時帰国した際「(森保監督に)ドルトムントまで来ていただいて、現状や今後について、いろいろな話をすることができた」と新たな所属クラブでの活躍とともに、22年W杯カタール大会を見据えた早期の代表復帰を強く望んでいる。

 アジア杯と異なり、所属する大陸連盟主催の大会ではない南米選手権に関しては、日本協会側に選手を招集する拘束力はない。欧州クラブにとってはシーズンを戦い終えた選手の貴重なオフ期間が削られるため、選手の派遣を認めるかどうかの見通しは立っていない。

 関塚技術委員長は「しっかりとしたA代表で臨む考えは変わらない」として、各所属クラブと信頼関係を築き、丁寧な交渉で協力を求めていく考え。所属先での復権証明を前提条件に、香川招集の可否を探っていくことになりそうだ。

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