【福西崇史 熱血EYE】原口はもう少し突破する場面が欲しい
「アジア杯・1次リーグ、日本1-0オマーン」(13日、アブダビ)
2大会ぶり5度目のアジア杯優勝を目指すサッカー日本代表は、1次リーグの第2戦でオマーンと対戦して1-0で勝利。F組の2位以上を確定させ、16強進出が決まった。立ち上がりは決定機を多く作ったものの、得点はMF原口元気(27)=ハノーバー=がPKのみ。決定力不足と同時に、初戦で2得点のFW大迫勇也(28)=ブレーメン=が欠場した影響を感じさせたが、それ以前にクリアすべき課題を浮き彫りにさせた一戦となった。
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2連勝となったが、2試合の内容だけを見れば合格点ではなく普通といえる。日本の実力からすれば、まだまだ。ただ、対策をされている中で、しっかりと勝ち点を取れていることは評価したい。
決勝トーナメントになれば、リーグ戦とは違って一発で敗退につながってしまう。チームが成長していく上で、ギリギリの戦いを続けていることが、あとあと結果として良くなることもある。
この試合、後半にオマーンにブロックを作られたとはいえ、相手を引き出す動き、裏へ抜け出す動きに対して、できたスペースを使えていなかった。ただ、1戦目に比べて守備に対する意識の高さは出ていた。
遠藤はどのくらい体を戻しているかと思っていたが、攻守の切り替えがしっかりできていた。南野の動きも良かった。一方で、北川はなかなかボールをもらえず良さが出なかったし、原口はもう少し突破する場面があっても良かった。
ウズベキスタン戦は選手を替えてくるのではないか。結果を出すことは第一だが、W杯に向けて、チーム、選手を成長させないといけない。そして次の試合は個人のアピールも見たい。守備の面でいえば三浦や塩谷が、そして乾、青山がどれだけ思い切って戦うのかを見てみたい。(02年日韓、06年ドイツW杯日本代表=デイリースポーツ評論家)