【福西崇史 熱血EYE】取られた後にすぐ取り返したことが大きかった

 「アジア杯・1次リーグ、日本2-1ウズベキスタン」(17日、アルアイン)

 2大会ぶり5度目のアジア杯優勝を目指すサッカー日本代表は、17日のウズベキスタン戦を2-1で勝利して1次リーグF組を1位で突破した。オマーン戦から先発10人を入れ替えて臨み、前半40分に先制されたが、前半43分にFW武藤嘉紀(26)=ニューカッスル、後半13分はDF塩谷司(30)=アルアイン=が得点して逆転勝利を収めた。

  ◇  ◇

 結果を残したことで、1、2戦目に出たメンバーは、決勝トーナメントに向けてうかうかしていられない状況になった。意識が高くなり、練習から雰囲気も良くなっていくのではないだろうか。

 1次リーグを通じ、1戦目から2戦目、2戦目から3戦目と、悪かった内容を踏まえてリスク管理の部分でも成長している。とはいえ、ここから決勝トーナメントの緊張感が出てくる。

 決勝トーナメントに向けては、簡単なミスをしないこと。相手も組織だってくるし、個人の力を出しにくくなる。連係が必要になるし、チームとしてどう戦っていくのか。気持ちの部分が大事になってくる。

 この試合で大きかったのは、取られた後すぐに取り返したことだ。武藤はタイミングを合わせていこうとして、うまく合わせられた。塩谷にしてもミートした完璧なゴールだった。

 青山と塩谷の安定したゲーム運びも光った。もっとも、失点したシーンは、三浦がいった後、槙野のカバーが遅かった。2人で守るところで遅れが出たのは課題と言える。

 サウジアラビアは低迷していた一時期よりも力をつけている。中東で中東のチームとやるのは嫌なものだ。自分たちのチームのベースを上げないと苦戦するだろう。(02年日韓、06年ドイツW杯日本代表=デイリースポーツ評論家)

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