サッカー女子プレナスなでしこリーグのＩＮＡＣ神戸は２７日、神戸市内で新体制発表会見を行い、安本卓史社長（４５）は今季の全ホーム主催試合（カップ戦含む）で小中学生と女子高生、女子大生（学生証持参）は観戦無料とすると発表した。

　ＩＮＡＣ神戸は昨季、最終節のＣ大阪堺戦でシーズン最多となる４７１２人を動員するなどホーム平均観客動員数でリーグ首位となったが、安本社長によると「子供の比率が５％ほどだった」という。同社長は「なでしこを目指す子供たちの人口を増やしたい」と若年層に対する普及推進の狙いを説明。クラブ史上初の試みとなる。

　王座奪冠を目指す今季のスローガンは「Ａｒｅ　ｙｏｕ　Ｒｅａｄｙ？　すべては笑顔と感動のために」に決まった。安本社長は「いい準備をして試合に臨み、勝って笑顔になるという気持ちを込めた。クラブ全員がこの気持ちを胸に秘めて戦っていきたい」と抱負を語った。

　ＧＫ田尻有美（２５）、ＭＦ八坂芽依（２２）、吉田凪沙（２２）、ＤＦ三浦紗津紀（２２）、ＦＷ河野朱里（２２）、水野蕗奈（１７）の新加入選手６人も出席。昨季限りでの一度は現役引退を発表しながら撤回した田尻は「モヤモヤした気持ちにＩＮＡＣが向き合ってくれた。タイトル獲得に貢献したい」と新たな決意をにじませた。